Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

独自の生態系をどう守る

 今年のオーストラリア出張、いろいろ珍しいものに出会えたのだが、中でも独自文化や生態系の保護に関する「熱い」姿勢には感じるものがあった。経験した公式会合では、主催者の冒頭の挨拶に必ず「アボリジニの人達が住んでいた土地で、我々は今暮らしている」と、先住民への敬意と謝罪の念を込めたフレーズがある。

 

 分かりにくい発音のオーストラリア英語に加え、意識していなかった言葉(アボリジニ)が飛び出してきて、最初は何のことか分からなかった。そのフレーズに続いて、ある主催者は「ダイバーシティを守っていくから、この会合もあらゆる人種・宗教・性別・年齢等の人達が平等に議論するのだ」と言っていた。

 

    

 

 一方で入国時の持ち込み品については、大変厳しい姿勢。独自の生態系を守るために食品や生物の持ち込みは厳しく規制されている。代表的な動物コアラも、だっこできる州と規制されている州があるともいう。それ自体は理解したのだが、帰国してこんな記事を見た。

 

カンガルー、餓死対策で大量殺処分を 豪 - ライブドアニュース (livedoor.com)

 

 有袋類オーストラリア大陸の独自種、その代表格カンガルーが(保護されているゆえに)殖えすぎて、殺処分が必要との記事である。そういえばかつて日本でも、捕鯨容認・反捕鯨の論争の中で「クジラは殖えすぎている。サンマなどを大量に食べるため、漁獲量に影響が出ているから、クジラも獲るべきだ」との議論があった。

 

 カンガルーの肉も食用にはなるそうで、皮革製品などにも使われている。この議論、かの国でどうなるだろうか。生態系の保護が行き過ぎているのかどうか?ちょっと興味があるテーマ。

 

    

 

 もちろん当家ではカンガルーを食べることはしませんが、今日は<食品館あおば>で買って来た和牛トモサンカクのステーキを作ることにします。ちょっとエアーズロックみたいでしょ。