Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

法定外目的税、新設?

 正直昨年の市長選挙の時は、ろくに政策を見なかった(サイテーな有権者かもしれない)ので知らなかったのだが、現職として5選された齋藤市長が公約に挙げていたのが「宿泊税の新設」。

 

 首都圏に隣接した観光地として著名な熱海市は、すでに他の自治体には少ない以下の税がある。特に別荘税は、全国他に例はない。

 

入湯税、公衆浴場等を利用する場合の税金

・別荘税、熱海市に住民票のない人が持つ固定資産にかかる税金

 

 加えて、宿泊税(宿泊施設を利用した場合の税金)を新設したいというのが市長の意向。

 

熱海市長が目論む「入湯税と宿泊税」の二重取り、「二重課税」に映る増税に市内からも懸念の声(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

 

 これには、すでに入湯税を取っているだろうから二重課税だとの批判があるようだ。しかし市の公式回答は「入湯と宿泊は別行為なので、二重課税ではない」というもの。

 

        

 

 まあ、法理論上は市の主張が正しいだろうが、熱海の宿泊はほぼ温泉入浴とセットだから、記事の気持ちもわからないではない。僕を含めて熱海市民への課税ではないが、地元の人の中には「宿泊客が減る」などの危惧があるようだ。

 

 このような税金は法定外目的税と呼ばれ、自治体が勝手に作れるのかというと、総務大臣が認可すればOKである。著しい住民負担や自治体間の物流の障害、国の政策との齟齬がない限り、自治体からの申請があれば、地方税法によって総務大臣は認可しなくてはならないともある。

 

    

 

 まあ、僕個人として反対はしないが、何のための増税かは説明して欲しい。これは行政の直接の問題ではないが、例えば市内のバスは、

 

東海バス

伊豆箱根鉄道バス

・湯~遊~バス

 

 と3種類が走り、それらのうち<回送>が半分近くあるように思える。このような公共サービスの非効率を、データを使って改善していくのに税金投入します・・・というなら賛成するのだが。ぶつぶつ言いながら、今日の禁酒ディナーは「五味八珍」でつけ麺と炒飯のセットにしました。