Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

尖閣諸島は日米安保の対象

 ようやく米国の大統領選挙で、50州全ての結果が出そろった。民主党バイデン候補が306名の選挙人を確保して当選確実である。もちろんトランプ先生は「不正があった」と訴訟を起こし徹底抗戦の構えだが、世論の多くは政権交代を認めつつあるという。

 

 そのバイデン次期大統領(と言ってもいいですよね?)と菅総理が電話会談して、尖閣諸島日米安保条約の適用範囲内であることを確認したとの報道があった。日中両国が固有の領土であることを主張し、日本が実効支配しているのが尖閣諸島の現状。

 

 海上保安庁が警戒しているのだが、中国海警局の船舶の圧力が増していて押され気味だという。中国は実弾発泡の許可を、当該船舶に与えたとの報道もある。何冊か尖閣周辺紛争のシミュレーションを扱った本を読んだが、日本の自衛隊だけで守れるものではないことは明らかだ。

 

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 しかし米軍が参戦すれば、状況は変わる。仮に中国の陸戦隊が上陸したところでそこは嘉手納の制空圏にあるし、昨今岩国の米軍基地はステルス戦闘機F35などを増強、嘉手納を上回る航空戦力に成長しているらしい。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020111300735&g=int

 

 バイデン次期大統領はまだ就任していないので、正式に上記の発言を広報していないが、新政権の中国封じ込め方針が「Free & Open India Pacific Ocean」であることは明らかだ。カマラ・ハリス次期副大統領はインド系でもあるし、日本からインドに至る洋上の包囲網は重視されている。航空基地も作れないほどの小さな島々だが、FOIPの一環と言う意味で尖閣諸島の位置づけは重い。

 

 現時点で中国軍が尖閣諸島に侵攻してくる可能性は低いと思うのだが、改めて日米安保条約の対象だと確認したことで当面の侵攻作戦はないと思いたい。ただ中国国内の状況はキナ臭い。動くとしたら欧州がロックダウンし米国が政権交代で混乱している今、という見方をする識者もいる。

 

 ただ台湾を実効支配できていない段階で、尖閣だけ狙うものだろうか?尖閣を占領して、軍事的な何に使うのかが僕には分かりません。今度そちらの識者に会った時に聞いてみることにしましょう。