Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

兵器博物館にようこそ

 先週、米軍の次世代戦車、機動戦闘車のハイブリッド化の話題を紹介した。今日は、それとは真逆の話。ウクライナ戦線でのロシア軍の兵器不足は、本当に深刻なようだ。強制的に徴兵された兵士には、ライフルも弾薬も手榴弾も満足に与えられていない。まともに射撃できない、古いライフルが支給されているともいう。80年前、スターリンは兵士2人に1丁のライフルしか渡さず「前の兵士が倒れたら、後ろのお前がライフルを拾え」と命じて突撃させたから、似たような話。

 

 60年前、中東戦争で活躍したT-62戦車も実戦投入されている。その極め付けがこんな記事。

 

ウクライナ軍、撤退したロシア軍が遺棄した機関銃に大笑い(朝鮮日報日本語版) - Yahoo!ニュース

 

    

 

 マキシム機関銃とは恐れ入った。制式採用は1910年、第一次世界大戦で火を噴いた代物だが、試作品は日露戦争でも使われてたらしい。乃木将軍を苦しめた火器だ。さらに第二次世界大戦の「大祖国戦争」でも、多くのドイツ兵の血を吸った。

 

 この写真は、何度か紹介している「Advansed Squad Leader」のコマの解説部。茶色のMMG(中機関銃)というコマが、マキシム機関銃である。25kgもあり、ゲーム上では分隊が普通に運べる上限の重さ3PPを越えて容易に運べない。一番下のドイツ軍迫撃砲MTR)のコマと同じ重さ5PPである。

 

 ドイツ軍のMMGは分解して運べ、その状態(dm)でも3火力ある。マキシムはちゃんと据え付けても4火力しかない。利点としては、水冷なので連続射撃ができたことがあり、それは四角で囲んだ2という数字が表している。ゲームでは、1ターンに2度射撃できるという意味だ。

 

 第二次世界大戦当時、すでに時代遅れになっていた機関銃です。ロシア軍にとって、ウクライナの戦場は「兵器博物館」のようなものかもしれません。マニアが喜びそうですね。