ウクライナ紛争が続く欧州、ロシアがガスの供給を止める/絞るようにしているので、制裁をしている側にむしろ苦悩の色が見える。NATO諸国も一枚岩ではない。ロシアに接するバルト三国やポーランドや英国は強硬姿勢だが、独仏には宥和の意見も出始めているらしい。
強硬派の代表格ポーランドが、なんと攻撃の矛先を逆に向けたので、僕はびっくりした。第二次世界大戦当時の損害賠償を、ドイツに求めたのだ。
ポーランド、ドイツに賠償請求へ 第2次大戦の損害約183兆円|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)
その金額も凄まじい。韓国が騒いでいる徴用工問題で日本企業資産の売却など、ゴミ(例:三菱重工の特許&商標権で約5,000万円)に見える。
確かにドイツは1939年9月にポーランドに侵攻、西半分を占領した。その後も統治期間にポーランド市民に被害を与えた事実はある。しかし、その時同時にソ連も東半分を占領している。
僕の第二次欧州大戦(3) - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)
損害賠償額の多くは国民の犠牲(生きていたらこのくらい儲けた)を数値化したものだというが、それなら<カチンの森>で優秀な将校を多数虐殺して損害を与えたのはソ連であり、ロシアにも賠償請求すべきだ。
さらにソ連(スターリン)は第二次世界大戦後の連合国内の交渉で、領土を開戦前に戻すとした米英の主張に対し「ポーランドの東半分はソ連がもらう。ポーランドはその分をドイツからとればいい」と言い放った。
今話題のロシアの飛び地「カリーニングラード」は、第二次世界大戦前はドイツ領「ケーニヒスベルグ」だった。このあたり、昔こうだったという領土問題は山ほどある。領土も人的なものも含めて、恨みが残っているのは確かですが、どうして今ポーランドがこんなことを言い出したのか、ちょっと理解できません。