日本でも値上げラッシュがひどいと感じるのだが、米国のインフレはそんな生易しいものではないようだ。世界有数の石油生産国であるにもかかわらず、エネルギーコストの上昇がひどい。人件費も、部品も、その他の消費財も、天井知らずの上げ幅だという。秋に迫った中間選挙では、このままだと民主党は惨敗、バイデン政権はレームダックになる可能性も出てきた。
血液を売らなくては子供を養えなくなったアメリカの教員 インフレで生活が困窮して… | 年収700万円でも生活が成り立たず、必要な手術も受けられない | クーリエ・ジャポン (courrier.jp)
一体「強力な制裁」を受けているのが、ロシアではなくて米国ではないかと思わせるくらいだ。インフレに加えて、相次ぐ銃の乱射事件と銃規制問題、中絶禁止に走る各州の意向など、米国社会の分断はひどくなる一方に見える。
そんな中、世界一のお金持ちと言われる<テスラ>のイーロン・マスクCEOが「景気に悪い印象を持っているので、従業員10%削減、新規採用の停止」を従業員に伝えたとの記事があった。
米テスラ「従業員10%削減」 世界で採用停止―マスクCEO:時事ドットコム (jiji.com)
この方「日本は(少子化で)やがてなくなる」と発言したり、「週40時間出勤しないものは、退職したものとみなす」とテレワークの流れに竿さしたり、ちょっとせっかちすぎるのではないかと思う。
ただ、ビジネスマンとしてあるいはカネ儲けの達人としての感性は評価できる。彼が「Recession」を感じているというなら、その危機は近いと思うべきだろう。日本では米国関連報道は「ウクライナ支援」が中心になっているが、インフレからスタグフレーションの域に来ているとする経済の専門家もいる。
先日も証券会社の人から電話があり、新しい金融商品を盛んに勧められた。申しわけないが、とても手を出す気にはなれない。僕など隠棲したサラリーマンなのだからどうでもいいのだが、これから稼ごうという人たちには試練がやってくるかもしれない。
リーマンショックの時、知り合いの事業部門長が「俺のところは(売り上げが)半分になっちまった」と半泣きで笑っていたのを思い出しました。個人でも、来るべき衝撃に備えておくべきかもしれませんね。