Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

この国に合った統治の仕組み

 アフガニスタンの状況を見ていて「タリバンも成長したな」と、とりあえずは思った。米国等の外国勢力支配を逃れたが報復はしない、女性の権利もイスラムの教義の下でだが認める、アルカイダとは手を切り国外への勢力伸長はしない・・・とスポークスマンが述べている。同時に「アフガニスタンは民主国家ではない」ともいい、この国に合った統治をシャリーアの下で行うとも言っている。

 

 アフガニスタン情勢に詳しい専門家は「ソ連も米国も、かつての英国も、この地を占領・支配までは出来たが統治はできなかった。恐らくタリバンも、都市部はともかく地方の統治までは出来ないだろう」という。そう、国全体の統治をする仕組みはその地域&民族性によって異なるのだ。

 

 大きさは全く異なるが、中国も「都市部は統治できても地方まではそれが及ばない国」だ。秦の始皇帝以来全ての王朝は、都市とそれを結ぶ通商路を確保することしかできなかった。日本が短い期間支配をした東北部(旧満州国)も同じだ。

 

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 じゃあロシアはどうか?90歳になったゴルバチョフ氏のインタビューを見たが「民主主義こそロシア発展唯一の道」と仰っている。敬意は表するが、ロマノフ王朝以降スターリンプーチンの強権政治でしか治まらなかった歴史を見ると疑問符が付く。

 

 さてそれでは日本、英国の立憲君主制を目指して現行体制は整備されてきた。2大政党制を望んだものの「55年体制」はまやかし、日本新党中心の連立や民主党政権は短命に終わった。このところ自民(安倍)一強政治だったのだが、この秋の総選挙は荒れ模様。しかし野党の軸のはずの立憲民主党の支持も伸びず、何度かあった自民党内の抗争でガス抜きされて決着との見方もある。ただ、いくつかの動きもある。

 

・前埼玉県知事の上田参議院議員が新党結成の構想発表

・アンチ自公の有識者が集まり「共同テーブル」として左翼リベラル結集を呼びかけ

 

 という記事だ。税等の負担が増す一方社会福祉が伸びない現状で、若い人たちが投票したい政党が見えないのも事実。維新の会を含めて、これらの動きがある程度の固まりになり、Openな政策議論ができる素地が生まれて欲しいと僕は思う。

 

 やはり政権を担える実力ある政党が2~3あり、国民に選択肢があるのが理想。総選挙まで時間は少ないですが、そんな流れを期待しています。