Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ああ!ますます大きな政府に

 来年度の予算案が閣議決定された。3年連続100兆円を超えて106兆円あまりという過去最大の規模である。新型コロナ対応に新規で5兆円、地方交付税交付金が0.9%増えて16兆円弱、社会保障関係費が0.3%増えて36兆円に迫っている。その陰で国債費が1.7%増えて24兆円ちかくになっていることを見逃してはいけない。歳入が新規国債43.6兆円と40%近い伸び、こうして増えた国債が歳出の国債費をさ来年度以降さらに増やしていくわけだ。

 

 一方でまだ東日本大震災復興の税は続いているし、「COVID-19」対策の借金返済のための新税の検討、環境税の拡大なども議論され始めた。「Go To」の対象でなかった多くの業界、教育も医療も交付金が必要だとの声が聞かれるが、その借金はいずれ誰かが返さないといけない。上記のように利息も増えていくし、結局取りやすいところ取ることになるだろう。

 

 そんなの富裕層から取るだけだから、僕らは関係ないと思ってはいけない。これ以上種々の増税をしたら本当の富裕層は日本から逃げていくし、今後稼いでくれる若い優秀層もそうだ。今香港が国際金融都市としての地位が揺らいでいるし、中国のIT大手が習政権ともめ始めていて、彼らが日本に来て稼いでくれるかもしれないと期待しているが、日本がそんな状態なら来てくれるはずもない。

 

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 稼いでくれる人たちが逃げたり来なければ、産業界は沈滞し結局みんな揃って貧しくなることになる。以前渡部昇一教授の税制に関する本を別ブログで紹介したが、そこにあるように「大きな政府になれば国民が小さくなる」というのは、妙に納得できる言葉だった。

 

大きな政府=小さな国民 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 日本国民は消費税には大きな抵抗感を示すのだが、大震災復興だから・「COVID-19」騒ぎの後始末だから・環境対策だから仕方ないよねと言われると新税を妙に納得してしまうことがある。その結果政府が大きくなり、政界・官界の裁量の余地(利権ともいう)が増えていく。産業界は裁量を自己に有利なように変更してもらうためのロビー活動をする羽目になる。

 

 あらゆる増税に反対する政治家を国会に送り、増税を企む政治家を落選させること。これが今後僕たちが考えるべきことではないでしょうか?