Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

空からの脅威への対応

 移動力がほぼ同じ(13~16ヘクス/ターン程度)車両で編成されたドイツの機甲師団は、戦車・ハーフトラックと乗車歩兵・自走砲等が連携して進撃する。これは事実上、地上では無敵である。さらに、空からは「Ju-87シュツーカ」らの支援も得られた。ただ連合国側にも航空兵力はあって、進撃中に空から攻撃されれば脆い面もあった。

 

 これまで見てきたように、各AFVには対空機関銃を装備したものが多い。ただ7.62mmクラスの機関銃では、十分な防御火力とは言えなかった。そこで考えられたのが、より強力な対空火力を持つAFVを機甲師団編入することである。

 

 ドイツ軍には大戦初期から、20mm、37mm、88mmの3種類の口径の対空砲を持っていた。このうち88mmは「アハト・アハト」と呼ばれ、最強の対戦車砲としても使われた。以前紹介したⅤ号戦車ティーゲルや対戦車自走砲ナースホルンの主砲にもなった。

 

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 ここでは、20~37mmクラスの対空機関砲を搭載したAFVを見ていきたい。右から順に、

 

◆3.7cm Flak LKW

 兵装:37mm機関砲

 装甲は全くない。

 移動速度:23ヘクス/ターン

 

 トラックに37mm砲を載せた、急造対空AFVである。20mm砲を搭載したものもある。37mm砲の場合は歩兵などに向かって「代用火力8」を叩きつけることもできるが、地上戦闘に投入されては生き残る可能性は低い。機甲師団司令部を守るために、2両配備されるのが普通の使い方だったらしい。

 

PSW 222

 兵装:20mm機関砲、同軸機関銃(火力5)

 装甲は他の装甲車と同じ。

 移動速度:33ヘクス/ターン

 

 装輪装甲車をベースにした対空戦闘もできるAFV。ただ、他のAFVより速度が速いのが取り柄なので、師団の護衛というよりは単独の偵察に使われることが多かったようだ。

 

◆FlakPz Ⅳ/20 通称:ヴィルベルヴィンド(つむじ風)

 兵装:4連装20mm機関砲(代用火力20)、車体機関銃(火力3)

 装甲はまずまず(前面4、後面3)

 移動速度:14ヘクス/ターン

 

 Ⅳ号戦車のシャーシに4連装20mm機関砲を載して、それなりの装甲を備えさせたAFV。対歩兵としての火力もすさまじく、地上戦で活躍するシーンもあったように思う。

 

◆FlakPz Ⅳ/37 通称:オストヴィンド(東風)

 兵装:37mm機関砲(代用火力12)、車体機関銃(火力3)

 装甲はまずまず(前面6、後面3)

 移動速度:13ヘクス/ターン

 

 ヴィルベルヴィンドの主砲を37mm砲にしたもの。代用火力はやや落ちているが、装甲は増していて、これも地上戦闘に投入されている。