Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

洋食のフルコースに出会ってから

 20余年前仕事でドイツに通うようになり、一番変わったのは食事に対する考え方である。学生時代から、夕食というのはこういうものだと思っていたパターンがある。仲間と行くなら、ビア・ガーデンや焼肉屋で一次会。カネが無ければ研究室や誰ぞの下宿に上がり込んで、買ってきた酒を飲む。ビールや日本酒を飲むが、最後は(安いので)ウィスキー。
 
 社会人になって多少カネ周りが良くなると、二次会はスナックへ。締めのラーメンとかソバを食べに行くこともある。それが、ドイツ人とディナーを共にするようになって、初めてまともなフルコースというのを味わうことができた。もちろん、日本でも友人の結婚式とか何かのイベントで「洋食フルコース」を食べた経験がないわけではない。ただそれらは儀式の一環であって、食事とともに話をするという本来のディナーとは多少趣が違う。
 
 さて、ドイツ人のおかげで何が変わったか。まず、ワインというものを飲むようになったこと。確かにビールはうまいけれど、そればかり飲んでいると膨満感が出てくる。もう少し強めの何か、というと呑兵衛にはワインが妥当。ここでウィスキー、などと言ってはいけない

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 次に、メインディッシュが終わってから出てくるチーズ。これがワインには良く合う。そして、やってくるのが「食後酒」。ドイツでは、ウィリアムス(洋ナシ)、キルシュ(さくらんぼ)あたりが、ウィスキーやブランデーの代わりに出てくる。その上に、アイスクリームやケーキをはじめとするデザートが出てくる。
 
 これが、インパクトだった。甘いものなど、酒の途中や後に出てくるとはおもわなかった。出てくるなら締めの炭水化物のはず。これが、一番「常識」を変えてくれた食べ物です。