Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

立方体トースト付きのコーヒー

 「コロナ禍」対策で、地方自治体が独自の支援策を打ち出し始めた。10万円支給を、国からの入金を待たずに今月から始めた自治体もある。こういう取り組みは地方自治のあり方として、独自性を出したものと評価できるだろう。

 

 特定の産業への支援をするケースもある。それが街の「文化」だということだろう。その中で驚いたのが、「モーニングコーヒー文化」を守るための助成金を出した、尾張一宮市の件。

 

https://www.sankei.com/west/news/200425/wst2004250008-n1.html

 

 これだけの記事なら、「ふーん」で終わってしまうかもしれないのだが、「ドリンクを頼むとパンや果物がついてくる」とあっさりか書かれているその内容がすごいのだ。いや現地の言葉でいえば、「どえりゃあ」のである。

 

https://www.fnn.jp/articles/-/23628

 

 おにぎりやケーキ、食パン1斤まるごとの「立方体トースト」もある。確か「茶碗蒸し」が付いてくるという店もあった。こういうメニューはこの町の外では見たことがない。なぜこんなものすごいものがコーヒー一杯についてくるようになったかということを、上記の記事は解説している。ただ、ここに書いてあるだけでは真実に迫っているとは思えない。

 

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 僕の生まれ育ったのはこの街、尾張の一宮。この写真は、尾張の国の一ノ宮である「石刀神社」の参道である。うら寂しい神社だが、格式は国府宮(裸祭りで有名)や真清田神社より高い。僕の育った家は、この神社から徒歩10分くらいのところにあった。

 

 このあたり、今でも機織りの工場が多い。50年前は空前の繊維産業ブーム、「ガチャと織れば万(円)儲かる」ので「ガチャ万」と言われる成金(失礼!)が多く出た。織織工場の社長さんは、多くの工員さんが働いてくれるので実は暇。飲みに繰り出すのも昼間ははばかられて、喫茶店にたむろするようになった。

 

 当然喫茶店も増えるしサービスも向上する。繊維産業が左舞いになっても、社長さんたちは日に一度の喫茶店通いは止められない。そんな時代に増えてしまった喫茶店が、その後過当競争になって編み出したのが「豪華なモーニング」だったのだ、

 

 僕自身はほとんど経験がありませんが、記事そのものはなつかしく思い出しました。もう経験することもないでしょうけどね。