Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

お雛様は誰に微笑む?

 明日、3月3日はひな祭りの日。新型コロナウィルス蔓延の世界では、とてもお祝い気分になれないのが残念だ。震源地中国は別にして日本もひどいのだが、韓国の状況もよろしくない。クルーズ船での発症者を除けば、韓国の患者の方が日本より多くなってしまった。中東や欧州でも死者が出ていて、ほぼ「パンデミック」と言えるだろう。

 

 そんな中、インフルエンザで大量の死者を出しながら米国は熱狂のさなかにある。それは今年11月に迫った大統領選挙の「予備選」。明日はスーパーチューズデーと呼ばれ、16の州で同時に民主・共和両党の予備選挙が行われる「天下分け目の日」である。共和党の方は、国政そっちのけで選挙運動に走るトランプ先生の圧勝だろうが、民主党の方は予断を許さない。

 

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 ここまで左派のサンダース候補と中道派のブデジェッジ候補が優勢に戦ってきたが、これまでの4州を捨てて満を持して登場したブルームバーグ候補が支持率急上昇、波乱含みである。警戒した他の候補が一斉にブルームバーグ候補をののしるシーンばかりが日本で放映されていて、だれが何を主張しているのかよくわからなかった。しかし、この記事を見て、頭の整理はできた。

 

 

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/25616?page=2

 

 面白いのはトランプ先生を上回る大富豪であるブルームバーグ候補も含めて、みんな富裕層への増税や特別税を主張していること。その結果、これは争点ではなくなってしまった。見渡してみると、僕の興味を引く「GAFA解体」と言っているのは左派のお二人だけと分かる。ただこれは全体の有権者からすると小ネタである。

 

 第四戦に勝ったとはいえ影が薄くなったバイデン候補が「防衛費増額」といい、左派のお二人の「防衛費削減」と対立しているほかは、全候補が何か言っている「教育」分野は争点になるだろう。貧困の固定化につながる、特にお金の面での教育改革は急務である。

 

 ある人から「サイバー攻撃をするのに大統領令が必要か否か」というのも争点らしいと聞いたが、ここには取り上げてもらえていない。「攻撃するかどうか」ではなく攻撃すると決めていて、大統領令ナシでいけるかどうかが争点なのが米国らしいといえばそうだ。

 

 ただ民主党の分裂傾向はひどいですね。このまま本選まで行ったら、「最悪の大統領がもう4年」ということになりますよ・・・なんとかなりませんか。