Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

マイン川の霧

 僕ら夫婦は、よくフランクフルトにやってくる。秋のドイツも落ち着いていて気にいったので、今回は前回より少し遅く、11月に入ってから1週間の滞在をすることにした。滞在先に選んだのは、フランクフルト中央駅からトラムで2駅ばかりのアディナ・アパートメント。

 

 前回同様南側の高層階に部屋を割り当ててもらったので、マイン川がすぐそこを流れているのを眺められる。フランクフルトの正式名称に「am Main」がつくのは、フランク人がマイン川の浅瀬を渡ったところというのが街の由来だから。フランクフルト旧市街(Innenstadt)は、この川の北側に位置している。
 
 前回このアパートメントに滞在したのは7月、日は長く夜9時になっても明るい頃だった。今回はそうはいかない。青い日系航空会社のフランクフルト空港着陸は午後3時半、空港地下の鉄道(Sバーン)に乗って中央駅でトラムに乗り換えアパートメントに着いたのは午後4時半近く、もう日が沈もうとしていた。

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 朝も遅く、日の出は午前7時半ころ。アパートメントの窓からダイニングキッチンまで直接朝日が差し込んでくる。太陽の軌道が低いのを実感した。滞在中ほとんど雨は降らず、前半は曇りがちでやや肌寒く、後半はよく晴れて暖かくなった。その切り替わりのころ、2朝ほど濃い霧が出た。朝6時ころに起き出すのだが、もちろん真っ暗。24時間空港であるフランクフルト空港に向かう飛行機の識別灯が上空を動いているのが見えるくらい。そのうちに川にかかる橋の上を、自動車のライトが行きかい始める。
 
 ある朝、日の出間近の画像がこれ。霧はある程度の高さまでしかなく、僕らの部屋までは届いていない。マイン川の南側に立つ印象的な高層ビルが、霧から突き出して見える。川は全く見通せず、橋を渡ってくる自動車のライトがかすかに見えるだけだ。上空はよく晴れていて、空港へ向かう飛行機のシルエットがひとつ。
 
 ドイツの朝の霧には、昔南部ボーデン湖沿いの街コンスタンツでよく遭遇した。並木や古い建物が霧に霞んでいるのは、とても幻想的な雰囲気。今日はしっかり観光できそうですね。