Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

50年を経ての同窓会

 今年は同窓会・同期会の多い年だと、前にも紹介した。子供の手は離れているし、還暦を越えて時間ができたこともあるだろう。僕としても、サラリーマンとして繁忙の時期のピークは越えているから、海外出張や家族旅行の合間であれば、多少なにかあっても調整して行きたいと思う。

 
 それも今回のお誘いは、小学校6年生の時の同窓会だと言う。生まれ育った田舎を離れてずいぶん経つし、そのメンバーとも最後に食事をしてから、優に20年は経っているだろう。懐かしさの反面、もう50年も経っているし歩んできた人生も違っている。極端に言えば、言葉が通じないのではないか何を話せばいいのかと思って少しまよった。
 
 田舎の街では血縁や地縁が優先であるし、ずっとそこにいたことが重視される。ある程度「その世界が宇宙の全て」という傾向にある。地元の祭礼で山車の上に乗ったとか、ある程度の年齢になってからは世話役をしたとか、そういうことが重要だ。
 
 僕はそういうことが嫌いだったし、その地域を離れて40年あまり経つ。いわゆる「地元の付き合い」も全くしていない。そんなところに20年ぶり、あるいは50年ぶりに行って何が起きるのか想像が出来なかった。初夏に新舞子に行った時は、40年ぶりだし学科もコンピュータサイエンスで同じ仲間だった。サラリーマン経験も、企業の差こそあれ大きな違いはなかった。それとはまったく違うお誘いである。

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 それでも、もうこういう機会はそんなにないだろうし一度行ってみようかと思って出かけることにした。集合は正午、駅前の鍋料理屋だった。少し前に駅には着いたのだが、懐かしい街を歩いているうちにギリギリの時間になって店に飛び込んだ。同時に入った二人の女性、見覚えがあるような・・・。
 
 「NINJA君!」と呼ばれて、声で相手が分かった。「おー、××か」、もう50年前の意識に戻っている。男仲間5人と女性4人、加えて(もう80歳くらいだろうか)担任だった女教師の方がおひとり。僕にとっては小学校6年間で、3回担任いただいた恩人である。ビールなど呑みながら、秋らしく松茸の土瓶蒸しやてんぷらなどが出たが、それよりも懐かしさの方が先に立った。
 
 先生の隣だったので、最近はICT関連特にサイバーセキュリティを中心に活動していると話した。先生の長男も、その業界の方らしいと、僕らの前に座った(昔から)世話好きな女性が口を添える。先生がおもむろに財布から息子さんの名刺を取り出した。え!?、この人、某独立行政法人の人だ。公式の会合で会ったことがある。
 
 さすがに先生もびっくりされたようで、「最近は家に寄り付かないのよ。会ったらそう言っておいて」と伝言を預かってしまった。幹事役の友人によれば毎年開催しているとの事だが、毎度顔を出せるかどうかは分からない。それでも、次も行こうかという気になる、いい会でした。世話をしてくれた昔の仲間に感謝です。