Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

出張で身についたもの

 ロンドン・カンタベリー4泊6日の今回の出張、いつものデジタル業界の会合とは一味も二味も違うものだった。日米の政府間会合に民間として参加したこともあるが、どうしてもデジタル分野とその周辺の話題ばかり。今回のように、エネルギーから安全保障まで幅広い国際的な議論を目の当たりにしたことは初めての経験だった。ここでの議題としては、

 ・英国の政治経済状況
 ・日本の政治経済状況
 ・貿易投資と世界経済
 ・エネルギー問題(セキュリティ・持続可能性等)
 ・日英安全保障問題の将来

 に加えて、「デジタル革命における政策活動」が挙げられていた。英国政治と言えば「Brexit」で大騒ぎなのだが、この会議では冷静に中長期的な展望を見ようとしていた印象がある。貿易投資については、米中紛争はじめ世界中で保護主義的な動きが強まっている中、日英両国は自由貿易の旗を下ろしてはいけないと感じた。

 

 個々の話も勉強になったのだが、そのいずれもがデジタル政策に深く関わってきていることも改めて思った。各国政治はSNSなどの新メディア上の世論に左右されるし、米中貿易問題の根源は「次世代のデジタル覇権争い」だ。軍事行動の80%はいまやサイバー空間でのものだという軍事評論家もいるくらい、安全保障にも関係が深い。

 

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 45年前、コンピュータサイエンス専攻の大学生だった僕は、研究・開発を振り出しに今で言うDX(デジタルトランスフォーメーション)、デジタル活用に向けた規制緩和活動、DXの範囲を拡大していくための各界とのパートナリングを経験した。今は国際連携でデータ活用の道を主張するためにここ(カンタベリー)に立っている。それを実感して、身についたものが多い出張だったと思う。

 

 加えてレセプション・パーティ・夕食会・キャフェテリアランチなどの連続で、普通なら海外出張はダイエットになるのだが、帰国して体重計に乗って今回は逆だったことに気づいた。写真は、日本大使公邸で食べさせてもらった日本食。余計なものも、身についてしまったようです。あー、人間ドックも近いのだけれどどうすればいいですか。