ホテルから30ｍしか離れていないテルミニ駅、その周辺にはバスセンターありトラムの終点あり、地下には地下鉄A線B線の２本が乗り入れている。今日はここ始発のトラム５番線に乗って旧市街からちょっと外を廻ってみよう。最初の日に買った１週間乗車券は、地下鉄もトラムもバスも共通だから乗れるだけ乗ってみようと思う。
２両編成のトラムはゆっくりと東へ向かう。駅の南側はかなり猥雑なところだが、このあたり中国・韓国の文字をよく見かける。「超級市場」という看板もあった。ローマのチャイナタウンだろうか。10分あまり行くと、乗り換え地点。マッジョーレ門というのだが旧市街の東門といった位置にある（これも）遺跡だ。３・５・14・19番の４路線が乗り入れていて、別の地方鉄道の駅もある。ここで19番線に乗り換え。トラム19番線は北側をぐるりと回り、旧市街北西にあるヴァチカン市国の入り口まで行ってくれる。
トラムの車両は新旧まちまちだ。暑くなってきているのに、冷房設備のないものもあるし冷房を止めている（止まっている？）ものもある。おそらくは住宅街だろう近代化された街並みをトラムはゆっくり走り、かなり大きな公園の縁を廻り始めた。これがボルケーゼ公園、17世紀にボルケーゼ枢機卿が別荘として整備した（9.5ヘクタールもある！）庭園で、イタリア有数のボルケーゼ美術館や動物園があるという。
ボルケーゼ庭園の南西の端までトラムで行くと、そこがポポロ広場。円形の広場の中央にそびえたつオベリスクは、紀元前12世紀にエジプトで作られたもの。え？持ってきちゃったの･･･。ポポロ広場からは南へ放射状に３本の道路が伸びていて、いずれも有名な通りだ。一番東寄りのバブィーノ通りを行くと、向こうから人力車が走ってきた。アジアでトライショーとかシクロと言っているもの。ここではどう呼ぶのだろうか？
10分ほど歩くとまた石畳の広場。噴水を中心にしたここスペイン広場には、観光用の馬車もいた。広場の東側にあるのが、映画「ローマの休日」のロケ地のひとつ「スペイン階段」だ。結構急な階段で、階段上にあるトリニタ・ディ・モンティ教会まで登ったら息が切れた。帰りは地下鉄A線スパーニャ駅から乗れば、テルミニ駅はすぐ。今日は市街地の北側を巡ったことで満足しました。
