Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ATACバスの旅(2)

 次に乗ったのは492番のバス、なんとアパートメントの表扉を開けたところにバス停がある。この通り、テルミニ駅とは反対側に100mほど行くと重厚な建物に突き当たる。これがイタリアの財務省ビル。どの国でも財務省/大蔵省の建物には、カネがかかっている。カネをかけられることを示さないと「信用」が得られないわけだから、単純に「財務官僚がいい目をしているだけ」とは言えないが・・・。

 

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 492番のバスは、市街の東ティブルティーナ駅からヴァチカンの西チプロ駅までを、市街を横断するように走る。今回はこれで市街の北部トリトーネ通りに行ってみよう。トリトーネは海の王トリトンにつながる名前、有名なトレビの泉もこの通りから1本南に入ったところにある。

 

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 トリトーネ通りまで10分あまり、小さな店が立ち並ぶところでバスを降りた。ちょうど公現祭の当日ゆえ、人出が多い。トレビの泉には観光客がいっぱいいた。泉そのものも、思っていたよりも相当大きい。中央郵便局を過ぎた先に、コルソ通りというショッピング中心の大通りがある。この日は歩行者天国になっていて、魔女の仮装をした人が歩いていたことは前回紹介した。

 

 コルソ通りは北へ伸びていて、その先にはこれも有名なポポロ広場がある。そこまでの道沿いにクリスマスのイルミネーションがびっしりと張り巡らされている。行き交う人に交じって、2人乗りや4人乗りの天蓋付き自転車が走っていく。さすがにテスタッチョ地区で見たような観光馬車はいないけれど。

 

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 一歩路地に入ると、路にまでテーブルやイスを並べたレストランや、ちょっと小振りの店舗がひしめいている。沿道のお店は、競って「SALDI」の看板を掲げ店内へといざなう。レストランの中には、客引きをする店も多い。「ランチはいかがですか~」と何度か声をかけられた。もちろん英語だが、北京語やハングルのことも・・・。

 

 ゆっくり歩いてポポロ広場に出た。ここはローマ市街の北の門で、エジプトから持ってきたオベリスクがある。門ではローマ市街に入る人たちから、税金をとることをしていたらしい。大部陽も傾いてきたので、今日のところはアパートメントに戻ることにしよう。明日またバスの旅に挑戦することにして・・・。

 

<続く>