Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

カタール航空のビジネスクラス(後編)

 ドーハのハマド国際空港で現地時間の午前2時近く、ようやく搭乗時間が来た。夏至近くのせいか、もう空が明るくなり始めている。ここからローマまで5時間余りのフライトである。乗ってみると、同じカタール航空の機材だが、ビジネスクラスキャビンの内装は全く異なる。

 

 日系航空会社のセミ個室型でもなく、カナダエアなどの「Optima」型でもない。経験した中で一番近いのは、トルコ航空。開放型でゆったりとした造りである。一世代古いタイプなのだろう、シートがフルフラットになりモニターも見やすく大型、テーブルも広めなどの仕様を空間をいっぱい使って実現したタイプである。

 

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 昨今のトレンドでは前の席のテーブル下に足を入れるなど一人用のスペースを3次元パズルのように組み合わせていくのだが、それ以前は贅沢な空間利用をしていたのだなと思う。到着の時には闇夜だったから空港周辺は見ることができなかったのだが、明るくなった離陸時に見ると海の中に道路が走り高層ビルが林立している。なるほど、これがアラビア海に突き出した「こぶ」のような国土かと納得した。

 

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 離陸して間もなく、男性CAが最初の飲み物を持ってきてくれた。ピンク色のスパークリングワイン。オツな味だが、僕には少し炭酸が強すぎる。おつまみのナッツはほんのり温かくいい味わい、歯ごたえである。しかしこちらも消化は良くないので、炭酸と合わせてこれからの長い旅の胃腸の具合を考えて量は調節しないといけない。

 

 食事の方も食べ過ぎるのはよくないし、着陸してからローマで美味しいものを食べたいのでチーズとフルーツの盛り合わせ程度に抑えた。モニターの地図を見ていると、アラビア海からクェート、レバノン上空を抜けて地中海に入りギリシアから南イタリアにやってきた。5時間と言うと、日本からは香港くらいの距離だろうか。立派な海外旅行のフライト時間だが、たちまちのうちに過ぎて降下が始まった。

 

 熱海の自宅を出て、ホテルのチェックインまで約29時間の長旅である。それでもラウンジやリラックスできるキャビンのおかげで、なんとかたどり着けそうだ。さあ、初めてのローマ楽しみますよ。