米国の次期大統領にトランプ前大統領が決まり、これまで息をひそめていたいろいろなものが動き始めた。「すでトラ」の状態であって、独自(勝手ともいう)外交が始まり、さっそくネタニヤフ首相と会談。イスラエル支援を確認するとともに、エスカレートを戒めたらしい。
もうひとりプーチン大統領とも電話会談、簡単に停戦できないと言われたものの、停戦条件などを話し合った(何らかの約束をした)と伝えられる。これに勢いづけられたのか、クルスク州でウクライナ軍に占拠されている地域の奪還作戦が始まった。
ロシア軍、クルスク州でBTRの墓場と屍の山築きながら漸進 キューバなどの傭兵も参加か | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
ロシア軍伝統の人海戦術で、無理やり前進(漸進?)しているようだ。このゼンシンのかな漢変換は、間違いか意図かは分からない。
ウクライナ軍は「西側兵器」でこれを防いでいて、恐らくドイツ製MBT「レオパルドⅡ」や「マルダー」歩兵戦闘車も加わっているはず。まさに第二次クルスク戦車戦(*1)である。
ロシア軍は5万人をこの地域の戦闘に投入していて、キューバ人などの傭兵の他、北朝鮮軍も参加していると伝えられる。ウクライナ政府は、
「北朝鮮軍が実戦経験を積んで帰国すれば、極東諸国には脅威」
と韓国(に軍が駐在する米国)、日本に警告した。ロシア軍・ウクライナ軍双方が長引く戦闘で兵力不足に悩んでおり、未熟かもしれないがフレッシュな北朝鮮軍の参戦は、ウクライナ軍には困ったことだ。
脅された形の韓国、日本だが「実戦経験を積んだ北朝鮮軍」の脅威はさほどではない。恐らく1割程度の将兵が、帰国して再び軍務に就けるだけと思われるからだ。実際の戦力というより、朝露同盟が連携の仕方を学び、軍事同盟として緊密な共同作戦ができるようになることの方が脅威である。
トランプ大統領就任までに、ウクライナ&クルスク戦線がどうなるか、注目されますね。