Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

今に残るカストリ焼酎「鬼の念仏」

 ちょっとした用事が出来て、家内と初めて伊豆急南伊東駅に降り立った。「Discover伊豆」の企画で今年2度通っているが、駅から離れたところに立派なリゾートマンションがあり、駅前特に南伊東駅前は雑多な建物が並び、閉店している店もあってうら寂しい。駅前にリゾートマンションを作らせない規制でも、あったかのようだ。熱海の駅に近いリゾートマンションエリアに住み、この20年で住環境が良くなっていることを経験している僕らには、もし上記の規制があるのならそれは間違いだったと分かる。

 

 用事を済ませて見つけたのが、駅から300mほど北にある<MaxValue>のお店。1階部分が駐車場、2階部分が店舗で、割合広い。そこのお酒コーナーで面白いものを見つけた。最初に目についたのは、なかなかお目にかかれない、バレンタインの12年もの。じゃ、買って行こうと手に取ったところで、このボトルを見つけた。

 

    

 

 「鬼の念仏」という焼酎で、度数が29度。通常より少し高い。材料は酒粕と米、米麹とあるので、米焼酎好きの僕はこちらを買うことにした。帰宅して箱を開け、中にあった解説書をみると、

 

昭和10年頃盛んに作られていた粕取り焼酎を復刻させた

酒粕、もみ殻などを団子状に丸めて蒸籠に入れ、大窯で抽出した

・大量生産できないので、地域の限定品として販売

 

 とある。醸造/蒸留元は伊豆市にある<万大醸造>である。

 

 太平洋戦争後の混乱期、尾張の国でカストリと言えば粗悪な焼酎のこと。親父も若いころにひどい目に遭っていて「カストリだけは呑むな」と高校生の僕に言っていた。当時は名前は「粕取り」でも、工業用アルコールを混ぜるなどした三流品だったのだろう。

 

 さて、今夜のディナーで早速試してみましょう。親父の時代に流行った「カストリ」なるものは、僕は初体験です。