Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

西伊豆でのんびり(5/終)

 前日とは違い、雲の多いやや涼しげな日になった。往路は中伊豆、伊豆箱根鉄道修善寺まで来て、東海バス西伊豆に入った。復路は東伊豆、伊豆急行で帰ろうと思う。東海バスには堂ヶ島発下田行きの路線がある。これも、最初は僕ら2人だけを乗せて南へ向かう。かつて南伊豆最大の街は、江戸時代に創建され、最近300周年を迎えた高校がある松崎町だった。ナマコ壁で有名な古い町並みがある。

 

    

 

 宇久須の町もそうだったが、川が徐々に広くなって海に注ぐその三角形の平地にできた町。この奥が深いほど流域も大きく、平地部分も広くなる。松崎町のそれは、とても大きい。いくつものバス停を通過して、バスは徐々に山間に入っていく。狭隘な谷になり、渓流は細くなり、道路の傾斜は増していく。

 

 ここでも峻険な山が並び、ヘアピンカーブでも登り切れなくなったところに分水嶺、バサラ峠がある。短いトンネル2つを抜けると、そこはもう下田市。あとは、下田の市街地に向けて緩い坂を降りていく。途中から左手に鉄道線路が見えてきた。これが伊豆急行線。バスは蓮台寺駅前を経由して、下田市街に入った。

 

    

 

 西伊豆の一部を見ただけだが、河口の小さな平地に出来た、主に漁村である集落を繋げていった道路のありがたさを感じた。そして、中伊豆や南伊豆と繋がるためのトンネルも。

 

 僕らの、初めての西伊豆への旅は終わろうとしている。伊豆急下田駅でちょっとしたお土産を買い、列車を待つ。やってきたのは、お馴染みの東急系の車両。3両編成で、海側のベンチシートを除去しちょっと高級な、グリーン車からはがしてきたようなクロスシートを設置している。河津駅から片瀬白田駅までの間、海側の窓からは(晴れていれば)伊豆七島が見渡せるビューを強調した改装だ。

 

 東伊豆も、地形としては西伊豆に近い。しかし首都圏に近く、早期に観光開発されたため、鉄道が出来て多くの観光客がやってきます。伊豆半島の秘境は、やはり西伊豆だと思った旅でした。