Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

西伊豆でのんびり(3)

 猛暑の土肥金山から再び東海バスに乗り、目的地の堂ヶ島に向かう。バスは僕らともう一人だけを乗せて、恋人岬や黄金崎など名前を聞いたことのある景勝地を通り過ぎていく。富士見と名の付くバス停がいくつもある。宇久須という比較的大きな町があった。南北を高い尾根に挟まれ、西に向かって流れる宇久須川の流域に出来た漁村だ。

 

 海岸沿いに道路が作れないので、尾根の中腹をバスがゆく。それも出来ないところはトンネルで道路を通している。こうして一つ一つ集落を結んでいったのだなと、土木技術の重要性を噛みしめる。安良里など沖縄にもありそうな地名を珍しがっているうちに、所要40分で堂ヶ島に着いた。

 

    

 

 期待していた<堂ヶ島マリン>の遊覧船は、波が荒いので運休。聞くと3日連続の運休らしい。ここは「伊豆の松島」とも言われる、奇岩・景勝の地。海岸近くに岩の島が点在し、波で浸食されて絶景を作っている。天窓洞という天然記念物があり、円形に開いた窓の下まで、遊覧船が入ることができる。今回は上から見ただけで我慢。

 

    

 

 チェックインしたのは、バスターミナルから5分ほど坂を登った「海辺の隠れ湯:清流」という和風旅館。驚いたことにフロントマンはインド系。ロビーからは堂ヶ島の海や島々が良く見渡せる。フロントが5階で最上階、4階が宴会場、僕らの部屋は3階、大浴場は2階、露天風呂は1階で、もうそこが波打ち際。

 

 古びた旅館ではあるが、必要なところはリノベーションしてある。大浴場は広々としていて、誰とも会わず独り占め状態だった。泉質はアルカリ性、PH9.4である。源泉温度は37度ほど、加水・加温してあるというが、温まるし肌はすべすべ。風呂上がりにぼーっと海を眺めていたら、夕食の時間になった。「何もしない」をする旅としては、上々の進行だ。

 

<続く>