Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

弥縫策ではない議論を望む

 岸田総理が、インフレ対策など29兆円にも上る経済対策を発表して、いろんな意見が飛び交った。

 

・電気代高騰で困っているので助かる

・出産後の10万円といっても、一時金ではありがたみが薄い

GDP2年分の政府債務がある上に、このバラマキはけしからん

・バラマキゆえカネ余りになる。インフレ対策どころかインフレ助長だ

・円安を止めないと物価高はもっとひどくなる。為替介入は効果なし

 

 前回のNHK日曜討論では、

 

インフレ目標が未達ゆえ、日銀の金融緩和継続は妥当

金利ゼロは問題だが、金利を上げれば膨れ上がった国債利払いで大変なことに

・各国が金利を上げる中、いつまでも金利ゼロは無理。財政再建が急務

 

 などの意見が交わされた。企業の成長力がないのが原因とも言われるが、税収が60兆円ほどなのに、政府予算が100兆円を越えているのがまっとうとは思えない。隠れた税金(健康保険・年金・公共料金等)も含めた、国民負担を見直さなくてはなるまい。

 

    

 

 そこで、自民党税調では消費税などの増税議論が、厚労省では国民年金納付+5年や厚生年金からの補填案が起きている。世論には「国民からむしり取る話ばかりだ」との非難もあるが、英国トラス政権が減税+バラマキをしようとして国際社会や市場の信頼を失った事態を見ればやむを得ないだろう。

 

 29兆円のバラマキを発表しても、岸田内閣の支持率は下がった(日経調査)。ここは黄金の3年間を利用して、弥縫策ではない財政再建を目指した社会制度の抜本改革を議論して欲しい。立憲民主党枝野元代表も「減税を掲げて選挙戦をしたのは間違い」と言っているし、維新の会はもともとBIなどを主張している。

 

BIの具体的な試算 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 このようにに具体的な試算もあることですから、与野党(れいわ・共産は無理かな)で具体的な社会設計を考えていただきたいものです。