Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

空のクルーズ船

 100年ほど前、空の旅と言えば飛行船だった。日本にも寄港した「ツエッペリン号」は、世界一周を果たした。しかしその後、不活性ガスであるヘリウムの入手が困難だったドイツでは水素を用いた飛行船を飛ばしていたが「ヒンデンブルグ号」が悲惨な事故を起こすなど、飛行船ブームは低調となった。

 
 しかし21世紀になって、飛行船を見直そうという動きも出てきた。超音速旅客機コンコルドも運行をやめているし、ただ早く行くだけがメリットではない風潮が出てきたのかもしれない。今回、試運転中だが空のクルーズ船ともいうべき「エアランダー10」という飛行船の内部が公開された。
 
 
 全長92m、二つのバルーンに船体が挟まれているため「空飛ぶお尻」と揶揄されているらしい。船体そのものは全長46m、乗客最大19名が開放感のある空飛ぶホテルでの旅を楽しむことができる。

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 巡航速度は91マイル/時と通常の航空機の1/6ほどだが、それでもクルーズ船に比べれば4~5倍の速度である。ハイウェイを飛ばす高速バスくらいの感覚である。推進力はレシプロエンジンのプロペラ、騒音も大きくない。きっと食事なども期待できるのだろう、とかってに妄想している。
 
 仕事で乗るのだから仕方がないのだが、座席に詰め込まれて料理を食べるよりは、あのように開放感あるキャビンでテーブルを囲みたいものだ。この手のツアーいつごろから庶民のものになるのだろう?早くしてくださいね、僕ら夫婦がまだ動けるうちに。
 
<初出:2018.8>