昨日JR東日本のキャンペーンで、「東海道線特急：踊り子」を紹介した。東京～熱海間では、JR東海の新幹線「こだま」とJR東日本「踊り子」は競合関係にあるわけだ。しかし新幹線は伊豆半島には入らないが、「踊り子」は伊豆急下田まで行ってくれる。そこに本来の差があるはずだ。
ただここにも「踊り子」の競合は存在する。それは「伊豆急行」。伊豆半島には鉄道は多くない。半島中央に三島～修善寺間に伊豆箱根鉄道駿豆線があり、あとは東海岸を行くJR東日本伊東線（熱海～伊東）と、それに続く伊豆急行線（伊東～伊豆急下田）があるだけ。その他の公共交通は、すべてバス路線だ。
鉄道会社としての伊豆急行、売りはもちろん伊豆半島の景色と、伊東・伊豆高原・河津・熱川などを経由して下田まで行く観光地巡りだ。特に海の景色が素晴らしい。そこで、座席を海の方（下りだと左手）に向けた座席の車両を投入している。これが「リゾート２１」というもの。
リゾート21｜伊豆急－おすすめ電車旅＜観光・海・リゾート・温泉＞ (izukyu.co.jp)
1985年に最初の車両が営業運行を始めていて、今は第五世代の列車までが投入されている。熱海に引っ越してくる前、２度ほどこの列車で下田まで旅行に行った。すべて普通車の自由席というのが、物事を決められるのが苦手な僕には有難い。先頭・最後尾の展望だけでなく、中央の車両も海を向いて座れるのが嬉しい。
その時の車両は引退してしまったが、今でも熱海駅で時々見かけるのがこの「黒船電車」。なんとなく海賊船を模したように見えるが、ペリー提督が日本に開国を迫った時に乗ってきた「黒船」をモチーフにしたものだ。もう１編成「Izukyu Kinme Train」という赤い外装のものもある。こちらは半島名物の「キンメダイ」をモチーフにしている。
さらに乗ったことはないのだが、横浜～下田間を走る「The Royal Express」も投入しているという。「踊り子」と競合しないのだろうか？以前東京駅に乗り入れている唯一の私鉄だった「リゾート２１」、今は熱海以南に閉じ込められてしまいました。それでも１編成だけ、横浜発が残ったということですか。
