Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

一応の停戦は成ったけれど

 エルサレムでのイスラム教徒とイスラエル当局の衝突から、パレスチナに火が付きそれがガザ地区に波及して、結局パレスチナ側232名、イスラエル側12名の犠牲者がでた。パレスチナ側の死者はすべてガザ地区でのもの。そのほか広くこのエリアでイスラム教徒とユダヤ教徒の紛争は続いている。

 

米、「水面下の外交」功を奏す イスラエル特別視に非難も:時事ドットコム (jiji.com)

 

 エジプトのシシ大統領の仲介で、一応の停戦は成った。米国は「水面下の交渉」の成果を強調するが、あくまで表面的な平穏にすぎない。イスラム原理主義組織「ハマス」との停戦には、イスラエル市民の3/4が反対している。その理由までは分からないが、「ハマス」の脅威が大きくなったことが挙げられるように思う。

 

 「ハマス」のロケット弾攻撃は以前からあったが、イスラエル軍の迎撃システムは優秀で、まるでドームで都市を覆っているようにロケット弾を迎撃していた。しかし今回は、テルアビブで12名の犠牲者を出すに至った。11日間の戦闘で「ハマス」は、約4,300発のロケット弾を撃っている。1日間の最大発射数は480発を記録している。ひょっとすると、迎撃能力を超えた数が降ってくる「飽和攻撃」だったのかもしれない。

 

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 また未確認情報だが、自爆型ドローン攻撃もあったという。戦力向上をしてイスラエルを懲らしめることができるぞと「ハマス」が実力を示したので、パレスチナ難民の間で「ハマス」の支持が広がっているらしい。表立ってはいないだろうが、こちらも停戦に反対する人も少なくないのかもしれない。

 

 そんな戦力向上がどうしてできたのかと言えば、外国からの支援があったのだろう。第一の容疑国はイランである。先週、米国が15年周期の新兵器実験場を求めているのではとの記事を書いたが、実験場を求めているのは米国だけではないということかもしれない。

 

15年周期の「戦争したい頃」 - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

 

 バイデン政権はアフガニスタンを含め中東地域から「手を抜き」、南・東シナ海方面に主力を向けようとしています。そのためには、この地域で大きな事件が起きない事が重要。精々、新兵器の局地戦での実験ができればいいはずなのですが。