カウンターで貰った航空券には、出発の40分前の搭乗開始時間が書かれている。せっかくのデルタ航空のラウンジだが、ここで食べすぎては機上の食事に差し支える。いつもは搭乗時間の30分くらい前にラウンジを出るのだが、この日ばかりは言われたように40分前にはゲートに着けるよう腰を上げた。
ゲート前には列ができ始めていたが、僕らはプライオリティボーディングなので、すぐにゲートをくぐった。案内されたのはビジネスクラスの席、これが今回の旅の最初の目的である。最近のビジネスクラス座席は、1-2-1配列のものが多い。以前紹介した「Optima」型のものも、座席自体がやや斜めになっているだけで、この配列が基本である。(飛行機によっては1-1.5-1のものもある)
ビジネスクラス座席はほぼフラットのベッドになるから、その足の部分は前の座席のテーブルの下にもぐるデザインが多い。青い日系航空会社もそのスタイルで、中央の2人席は横から見るとテーブル2つ座席が並んでいることになる。この会社では、テーブル・座席・テーブル・座席の順に並んだ列の後ろは、座席・テーブル・座席・テーブルの順になっている。
だから2人ペアで乗る場合、2人の間には必ずテーブルがひとつあることになる。赤い日系航空会社だと、それに加えて各座席のパーティションが高く、まるでカプセルホテルか個室喫茶に入っているように思える。
これは「アモーレの国」イタリア人には受け入れられないようで、カップルで座る人たちがテーブルなどに邪魔されずに隣り合えるように、テーブル・座席・座席・テーブルになった列と、座席・テーブル・テーブル・座席になった列が交互にやってくる。ビジネス席の埋まり具合を見ると、窓際の1人席に空きが目立つ。これは日系航空会社では見られないことだ。