Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

魔法使いのお婆さんの日

 僕らがローマに着いたのは、1月3日の夕方。案内されたアパートメントの地階には、大きなクリスマスツリーが飾られていた。落ち着いてから、あのツリーは仕舞い忘れかなと思った。しかし街中に出てみると、テルミニ駅前やヴェネチア広場にもとても大きなツリーが飾られている。クリスマス直前のような印象だ。

 

 滞在途中の6日、月曜日だから今日は「テスタッチョの市場」で買い物をしようと出かけてみたところ、車も人もあまり通っていない。日曜休みのはずの市場も閉まっている。付近の教会ではミサを終えた人たちが出てくるし、教会の庭には「馬小屋のオブジェ」があって、イエス誕生のシーンを表している。

 

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 午後コルソ通りなどの繁華街に出てみると、歩行者天国になっていて多くの人出。中にはお婆さんの仮装をした人もいる。どうも休日らしいと思い、アパートメントに帰って調べてみた。するとイタリアのクリスマス休暇は長く、

 

 12/13 聖(サンタ)ルチアの日

 12/25 クリスマス

 翌1/6 公現祭(Epifania)

 

 の期間がそれにあたるという。つまりこの日(1/6)は長い休暇を締めくくる大事なお祭りの日というわけ。そこに登場するのが、あの箒に乗って空を飛ぶ「魔法使いのお婆さん」なのだ。もともとEpifaniaは東方(トルコ?)から来た記念日で、東方三賢人がイエスに会いにきた事を祝うお祭りらしい。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E7%8F%BE%E7%A5%AD

 

 かの箒のお婆さんは最初は三賢人と一緒に行動していたのだが、何かのはずみで喧嘩別れしてしまったと、ある記事で読んだ。それはさておき、イタリアでは子供たちがプレゼントをもらえるのはこの日がメイン。クリスマスには何かの品物を、この日はお菓子などを貰えるので、Epifaniaの方を待ち焦がれる子供が多いという。

 

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 そういえば「EATALY」では大きなツリーが飾られていた脇で、大きな靴下も売っていたなと思い出した。ベッドにゆわえた大きな靴下一杯のお菓子を見て喜ぶ子供たちの姿が想像できる。翌7日以降、ツリーは徐々に撤去されていきました。ヴェネチア広場の巨大ツリーはクレーン車が出て枝を切り落としていましたよ。異教徒ですが、勉強になりました。