Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

ネズミさん、1年間よろしく

 僕らはマンション暮らしで、家に「床の間」などというものはないのだが、食卓の後ろにちょっとしてディスプレイを飾るところはある。その一番目立つところには、引っ越してきてからずっと「色紙」の額を飾ることにしている。それも、その年の「干支」の絵を選んで飾る。

 

 日本人としての行動様式など忘れてしまった僕らに、ちょっとでもそれを思い出させてくれるとしたらやはりお正月に限るだろう。初日の出・門松・雅楽などもあるけれど、「干支」というのもその一つ。今年の「子」に始まり、昨年の「亥」で終わる12のその年を象徴する動物である。

 

 いろいろ言い伝えがあり、例えば「亥年の選挙は荒れる」と言われたが現実には「安倍一強」が継続している。「子」はなんだったけ?景気後退?食うに困らない?・・・全く覚えていない。

 

 それはさておき、当家ではおおみそかに色紙の額の中身を入れ替える。イノシシさんにお疲れさまと言い包み紙に戻す。代わりにネズミさんを包み紙から出して、厳かな気分で額に収める。ネズミの色紙は4~5種類あるのだが、今回は金の地に白いネズミを描いたちょっとおめでたそうなものを選んだ。

 

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 額を吊るし直すにあたっては、ちょっとでも傾いていると気分が悪い。家内に後ろから見てもらって、水平になっているかどうかチェックしてもらう。なんとかうまく吊るすことができた。

 

 実はこの絵、僕の親父が描いたものだ。もう90歳を越えて描けなくなってしまったが、数年前までは絵筆をとっていた。親父は会社員だったころから「狩野派」の画家に師事して、日本画を描いていた。今の僕よりずっと若い頃にアーリーリタイアメント(当時はそんな言葉はなかったが)して、セミプロの絵描きになった。

 

 展覧会もやったし、通ってくる「お弟子さん」もいた。お世話になった人たちに、正月に「干支の色紙」を送るのは、僕が学生にころからやっていたこと。その何枚かのストックが、今も僕らの家の押し入れに残っているのだ。

 

 2020年は国際情勢が極めて不安定、波乱の年になりそうな気もします。そんな1年間、当家の「守り神」になってもらいたい「干支の子」。ちゃんと飾りましたから、1年間宜しくお願いします。