Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

如水会館「ジュピター」(前編)

 ある偉い人の引退にあたり、お世話になった人たちが集まって歓送会をすることになった。僕も末席に加えてもらえることになったのだが、会場に指定されたのが「如水会館」。調べてみると、一橋大学のOB会館がルーツだという。最寄り駅は東京メトロ竹橋駅だが、前の訪問先の関係で神保町駅から歩いていった。共立女子系の教育機関が一杯あるし、一ツ橋という交差点もあった。このあたり歩くのは初めてだ。

 

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 ロビーに入るとコンシェルジェが「XXはお二階です」という。一橋大学かどうかは知らないが、OB会でもしているのだろう。XXのところは良く聞き取れなかった。レストランへ行くと告げて奥へ入ると、渋沢栄一殿の胸像がおでむかえ。5年後は日本を席巻されることになる方なので、一度ご挨拶をしておいた方がよさそうだ。目指すフレンチレストラン「ジュピター」は、胸像の右手にある。

 会食は個室で10名、一杯カトラリーが並んだ席が用意されていた。主賓は5分前に到着、一人を除いて揃ったところでシャンパンで乾杯となった。主賓の方とはこの7〜8年間にわたり、デジタル政策の国際会議に何度もご一緒した。主にワシントンDCとブリュッセルであるが、パリもあった。そんな思い出話をしながらアミューズに続いて前菜。焼きナスのピューレにオクラとトコブシが浮かんできた。シャンパンを飲み干していて、いつの間にか白ワインになっている。

 いずれのお皿も、食材は(食べ過ぎないように)ほんのちょっぴりしか乗ってこない。次の冷製スープもアスパラをすり下ろしたものとジュレの混ぜものである。「XXでございます」と言われるのだが、たまにしか聞き取れない。結局、席に置かれていたメニューを見て確認するしかない。これって最初に見て、覚えておくべきものなの・・・てなこともこの期に及んで聞けないし。

 

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 主賓の方は、理系の出身ではない。ただ新入社員時期に「IT部門配属はどうか」と聞かれて、大抵の人が「いやです/絶対いやです」という中で特に拒否しなかったのが、デジタル部門と通常業務を半々にするキャリア形成の基になったとのこと。40余年前の(コンピュータの)ユーザー企業としては、かなり先端的なキャリアパスをもっていた企業と言えるだろう。

<続く>