Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

熱海税務署の桜

 年末調整というものは、企業内システムで所定の入力をすれば済んでしまうというのが僕の認識。なにしろお金のことは苦手なものだから、なるべく簡単に済ませるのがいいと思っている。確定申告という制度があることは知っているが、できるだけ触らないでおこうと決めていた。

 

 定年再雇用になって年収も下がったので、これからも縁はないと思っていた。社外でお話しさせてもらう機会も増えたが、講演料の合計が20万円を越えるご身分ではない。証券会社の株取引やファンド運用は源泉分離課税なので、給与等の収入には影響しない。

 

 ところがひょんなことで、確定申告をする羽目になってしまった。それというのも、昨年から制度が変わり、基礎控除を個別に申告(企業内システム上でだが)する必要ができたらしい。それに気付かずにいたら、財務部門からワーニングメールが来た。お金が苦手な者には分かりにくいメールだったが、本社の人事システムに入って1ヵ所入力する必要があることだけは分かった。それで次の出社日にオフィスでシステムに入ろうとすると、

 

「申告期限を過ぎました。個別にxx部署に連絡してください」

 

 と無情のメッセージが流れた。仕方がないのでそのように連絡すると「確定申告をするように」とのご指示。

 

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 さらに追い打ちをかけるように、昨年お話させてもらった某新聞社、某大学、某メディア、某省らから、ひとつひとつはごく少額なのだが源泉徴収票が届いた。足し合わせてみると、「あれ、20万円越えてる」。これがとどめになって、初めての確定申告に挑むことになった。

 

 国税庁のサイトに、複数の源泉徴収票からの数値を入れていく。簡単になったと当局が宣伝しているように、確かに難しくはない。初めてだから戸惑うだけだ。それでも半日仕事で、なんとか印刷しマイナンバーカードのコピーも貼り付けた。あとは郵送すればいいとある。でも窓口受付もしてくれるとあるから、持っていくことにした。十分徒歩圏だし、郵便局より税務署の方が近い。

 

 びくびくしながら受付窓口へ、いくつか指摘はあったものの、なんとか受け取ってもらえた。ほっとして車寄せに出ると、道端の桜が綺麗に咲いていた。もう春はすぐそこまで来ていますね。