Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

職住接近の学生の街

 昨日に引き続き、消滅可能性自治体の話をもうひとつ。熱海市のような地方都市、町村だけでなく、政令指定都市でも区によっては消滅可能性自治体に挙げられているところはある。そのひとつが、昨年から僕ら夫婦の主な旅行先になっている京都市

 

京都市、人口のブラックホール型自治体に 学生来るけど、その後が… [京都府]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

 この記事にあるように、学生が多く若い独身女性が多く住んでいることで、地域的な特殊出生率(おおむね子供の数/若い女性の数)が特別低く出てしまうのだ。京都市東山区の特殊出生率は、0.76と全国最低。清水寺などの観光地、祇園などの繁華街を持ちながら「消滅の危機」にあるというわけ。

 

    

 

 京都の旅番組で「COVID-19禍でも京都のパン屋さんは潰れなかった」と紹介していた。どういう意味かというと、

 

・東京・大阪などの大都市は通勤客が多い

・テレワークになったら都心の外食店や食品店舗は一時閉店などを余儀なくされる

 

 そういうことは京都ではなかった・・・つまり職住接近の街だということ。

 

        

 

 その証拠に、朝晩になると細い路にも自転車が溢れる。自転車で通える距離に住んでいる人が多いのだ。商店街に行っても、創業○○○年(三桁!)の店が一杯あり、○○代目ですという主人が出てくる。それはいいのだが、新しい人がなかなか入ってこられない雰囲気もある。

 

 この街で4年ほど過ごした学生も、慣れたころには就職。多くは京都の地で仕事をしない。地元に帰るか、より大きな都市、あるいは外国に行ってしまうか。街中のどこに行っても歴史・伝統に触れることができるので僕らには魅力的に映るのだが、夏暑く、冬寒いこともあって、新たに定住しようとする人は多くないようだ。特に若い世代は・・・。

 

 東京の下町でも同様に、地元の人は高齢化しています。しかし東京には外国人が入ってきますよね。その点、京都は外国人は観光客ばかりなので、より消滅可能性が高いのかもしれません。