Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

寒さに震えるパリ

 お正月休みということで、今日から3日間、以前のパリ出張の記事を再掲します。

 

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 今回の目的地は寒気がきているというパリで、出張目的はOECD本部で行われる会合に参加すること。「たびレジ」には公私にかかわらず渡航するときは登録しているので、今回も前の金曜日にワーニングメールが届いた。

 

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 いわく「黄色いベスト運動は沈静化せず、土曜日のシャンゼリゼあたりは歩かないように」とのこと。直接の原因は様々だが、G20の国はどこでも多少の摩擦の中にある。政府と市民の間に埋めがたい溝ができてしまった国すらある。
 
 一口に「政府」というがドイツについてかつて紹介したように、バイエルン州政府⇒ドイツ連邦政府欧州委員会の3層構造になっているところもある。欧州委員会とはまた違った意味で、各国政府をアウフヘーベンするような立場にあるのがOECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)である。
 
 まるで一つの政府のような位置づけで、日本政府もOECDには大使を送っている。産業界にも、BIAC(Business and Industry Advisory Committee to the OECD:経済産業諮問委員会)という組織を通じてOECDにモノ申す仕組みがある。経団連も、BIACのメンバー団体である。
 
 今回の会合は、OECD本部で2日間という結構な長丁場、英語脳がはじけてしまい「真っ白」になる危険性がある。やや不安な気持ちで、羽田空港のラウンジで朝食を済ませ青い日系航空会社のフライトに搭乗した。パリには昨年2度、いずれも赤い日系航空会社で往復しているが、12月の目的地もOECDだった。
 

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 赤いほうも青いほうも、日系航空会社のパリ便は30分程度の違いで羽田・ド・ゴール空港間を結んでいる。約12時間のフライトを経て、いつものように市内行きの直行バスに乗ったが数ユーロ値上がりしていた。これもマクロン改革(で市民の怒りを買った)なのだろうか?
 
 高速道路には「Frexit」のアジ看板も掛けられていて、不穏な情勢に変化はない。日のあるうちにリヨン駅そばのホリディインのチェックインした。さあ、明日からが本番。あいにく日曜日だったのでコンビニも閉まっていて、お土産物屋さんの店頭でビールとサンドイッチを買って食べ、早々に眠りました。
 
<初出:2018.1>