Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

日本人はグローバル化が苦手!

 ・・・といっても、英語が下手というレベルの話ではない。先週読んだ本から得た、ちょっと困った仮説である。まず、

 

進化心理学から見たフェイク史 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 によると、人類は最初50~100人のコミュニティを作って狩猟採集生活を送っていた。全てが共有され、顔の見えるコミュニティだ。その後より大きなコミュニティ(農耕社会)に成長していく。工業化社会に至れば、ヒト・モノ・カネの流通が大規模になる。ところが、

 

チームになれば日本人は強い - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 によると、日本人は顔の見えるコミュニティで団結していれば強く、グローバリズムの波に呑まれて砂粒のような個になれば弱いとのこと。ひょっとすると、狩猟採集社会ではないものの、農耕社会(Society2.0)時代が日本人には似合うのだろうか!

 

    

 

 さらにこの書の著者(国交省元技監の大石先生)は、1995年が分水嶺でいわゆる「失われた30年」に陥ったのは日本が似合わないグローバリズムに乗ったからだと仰る。これは米国の陰謀で、その歴史は憲法13条「すべて国民は個人として尊重される」にまでさかのぼるとのこと。

 

 大石先生には、東日本大震災後仙台で行ったイベントで、僕の司会するパネルに出ていただいた。国土学を教えてもらった師匠なのだが、こんな議論はしたことがない。確かに僕が社会人になったころには「企業は家族(顔の見えるコミュニティ)、結束して戦おう」との雰囲気はあった。僕は、そのコミュニティの中で安住している人たちを「社畜」とみて軽蔑し、転職こそしなかったものの社外へそしてグローバルに「働き方改革」をしてきた。

 

 本当に「個」としての日本人はグローバル化が苦手なのでしょうか?僕のいた企業は40余年前同様、グループ内に32万人の従業員がいますが、今や日本人は13万人だけ。企業も変われるのに、個人が変われないなんて信じられないのですが。