Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

AI時代の交戦規則は?

 ウクライナ紛争は、後年「ドローンの戦争」と呼ばれるかもしれない。主力戦車が揃ってきて、ウクライナ軍の反転攻勢が近いと言われるが、それに先立ってウクライナ軍のロシア軍後方での工作が激化している。

 

 先月、クリミアの石油施設を攻撃し、ドネツクでも補給基地を破壊した。いずれも自爆型ドローンが突入したと思われる。特にドネツクのケースでは、突入の模様を映像として公開するという非常に興味深いことが起きた。

 

 これらのドローンは遠隔操作によるものだったかもしれないが、早晩自律型ドローンが戦場で闘うことになるだろう。そんな時、交戦規則はどうなるのだろうか。AI搭載の「ロボット兵士」には、クリミア条約を始めとする国際条約を守るような制約をかけるべきだが、人間でも判断に迷うケースはAIを「教育」するしかない。

 

    

 

 日本の自衛隊は、世界でも最も厳しい交戦規則(RoE)に縛られているとも聞く。特に「撃たれなければ撃ち返せない」ことをクリアできているかどうか、現場では神経をすり減らす。撃ってもらうまで待つのだが、そのリスクは大きい。

 

 しかし、例えば空戦の時、味方ドローンが攻撃されることで交戦規則をクリアできるのなら、人命を危険にさらすことにはならない。ドローンではダメ(交戦規則クリアにならない)というなら、無人戦闘機ならどうか?そんな次世代の戦闘が極めて近づいているとの報道があった。

 

オーストラリアで世界初公開!! AI無人戦闘機「MQ-28ゴーストバット」の実力(週プレNEWS) - Yahoo!ニュース

 

 MQ-28は、2021年に初飛行したAI搭載無人戦闘機。先頭部分を取り換えることで、戦闘・電子戦・偵察などに対応できる。戦闘にあたっては、有人戦闘機の手足となって働くという。ならば未確認航空機に無人戦闘機を近づけ、高専規則クリアをする戦術は当然考えられる。

 

 自衛隊OBが「自衛隊ではドローン研究が遅れている」と仰っていました。人手不足でもある自衛官、ドローン活用は急務ですよね。