Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

オーバーツーリズムの実証

 世界中で「COVID-19」禍が収まり(慣れ?)、旅行客・観光客が増えてきた。熱海の街の賑わいも、昼間はかなり回復している。夜が閑散としているのは、ホテルが足りないことも一因らしい。ホテルがフル操業できないのは、もっぱら人手不足。需要はあるのに部屋を用意できないのだ。さらにホテルの建設ラッシュもあって、人手不足はさらに深刻になると思われる。

 

 熱海でもそうだが、観光客がいなかった期間に業界ではいろいろな気付きがあった。これもそのひとつ。

 

「クルーズ船はもういらない」 世界の有名寄港地がパンデミック後に態度を変えている理由(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

 

 僕らが4年前に行って、また行きたい候補に挙げているバルセロナが取り上げられていて、クルーズ船客は年間100日以上1万人が下船するが、儲からない上に迷惑だとある。

 

    

 

 確かに8時間滞在とはいっても、ちょっとしたツアーに出かけ目玉観光地を巡るだけ。たっぷりした朝食を食べた後サグラダファミリアを見上げ、目抜き通りでランチを食べ土産物店を冷やかして船に戻る。メインは船上でのディナーである。一人当たりの落とすお金が、20ユーロちょっとでは割に合わないだろう。ある種のオーバーツーリズムである。やはり1週間は滞在し、地元のものを買って食べて、呑むのがいいと思う。船上ディナーよりは、夫婦の共同作業で作る料理の方が、絶対美味しい。

 

 大型船が続々就航し、世界の老富裕層の需要を満たすことができるようになったクルーズ業界。「COVID-19」禍で落ち込んだとはいえ、根強いニーズはあったはず。しかしこのようにシーズ側から嫌われては、ツアー内容に工夫をしなくてはならないだろう。

 

 まあ、僕らもあと10年もしたら「動く養老院」としてのクルーズに魅力を感じるかもしれません。その時には、選択肢として何隻かは残っていて欲しいですが。