Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

中国ではTwitterは禁止だが・・・

 先日、久しぶりに経団連会館に行った。4階の会議室で行われるサイバーセキュリティ関係の会合を覗くのが目的だったが、2階では何か大きな会合がある様子。見ると「日中国交正常化50周年記念シンポジウム」とあった。そう、もう50年も経つのかという思いと、ある人から聞いた「本当は大々的なイベントをしたかったのだが、メインが経団連のシンポジウムになってしまった」という嘆き節を思い出した。

 

    

 

 その晩のニュースでも、中国王毅外相のメッセージや経団連十倉会長の挨拶を伝えていたが、政府間の大きなイベントができなかったとしたら「日中国交」は正常ではないと思う。4階の会合では中国のサイバー脅威の議論もあったことだし・・・。

 

 日本よりずっと厳しい態度で中国に対峙している米国、今回は上院の公聴会に元ツイッターのセキュリティ責任者が登場して、同社と中国のつながりについて証言したとのニュースがあった。

 

焦点:中国、ツイッターの重要な広告収入源に 利用禁止と裏腹 | Reuters

 

 同社は中国国内では禁止されているのに、なぜか中国からの広告収入が多い。幹部(もう患部だよね)が、中国からの資金を受け取れば中国国内のユーザーを危険にさらすことも承知してたとの証言だ。禁止されているTwitterを使うのなら、それは多分政府にとって都合の悪い活動をする人物の公算がある。

 

    

 

 さらに社内には中国政府の工作員と思しき人物もいて、FBIが警告していたともいう。その工作員が、中国以外のユーザーの情報を盗んで、中国政府に送らなかった保障はない。同社の買収を提案していた、世界一の富豪イーロン・マスク氏が、突如買収を撤回したのは、このような問題を察知したからなのかもしれない。

 

 明確に同社が市民の「敵」にならないまでも、中国の資金目当ての派とそうでない派の対立があるだけで、企業価値は下がります。この騒動、しばらく注目しているべきですね。