Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

Zoomを使うと人権侵害!

 テレワーク、オンライン会議の急速な普及によって、ビデオ会議ツールが一杯出てきた。僕はビジネス上のお付き合いの深い、CISCOのWebexか、MicrosoftのTeamsを使うことが多い。しかしビデオ会議には相手があって、ツールを指定されることもある。一番多いのはやっぱりZoom。以前ビデオ会議ツールの使用状況を紹介した時にも、中国のサーバーを使っている懸念やセキュリティ面に不安のあることを述べた。

 

https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2020/04/20/060000

 

 この種のツールの先駆者であり、利用実績が大きいのが利点。もともとは遠距離恋愛用ツールだったともいう。それがこのブームで、株価総額が6兆円までふくれあがったという。ただ今回中国政府の要請を受け、

 

天安門事件に関するビデオ会議を強制終了させた。

・米国の人権活動家のアカウントを停止させた。

 

 ことで釈明する羽目になった。同社はビジネスの中心は米国だが、開発拠点は中国にある。「安いところで買って、高く売れるところで売る」グローバルビジネスの基本に忠実だっただけなのだが、今はこれが裏目に出ている。

 

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 利用者の中には、「今後Zoomを使うたびに人権侵害した気分になる」という人もいて、「Zoom離れ」が加速しそうだ。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60318010S0A610C2EA5000/

 

 天安門事件から31年、例年今月初めに行われていた香港での追悼集会は事実上禁止されてしまった。中国本土でも、この事件を話題にすることが戒められているらしい。だから米国在住の人権活動家がZoomを使った会合を開き、参加者の多くは中国本土の人だったのだが、これが当局の怒りに触れたのだろう。

 

 実はかなり前からその兆候は見られていた「米中対立」、ついに顕在化してきました。平然と自国民に対し「軍を出動させるゾ」というトランプ先生ほどには習大人は破天荒ではなく、むしろ臆病なのかもしれません。