Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

また「お願い」ですか、当面は

 ウクライナ紛争が長期化するにつけ、世界経済に与える影響が大きくなってきている。欧州諸国はエネルギーをロシアに多く依存し、これからの転換を迫られているが、足並みは揃っていない。ロシア寄りとも言われるハンガリーが、抵抗しているのがその象徴。G7(環境関連大臣)会合では、米国のLNG増産などで合意を見たようだが、日本のエネルギー供給不安も払底されたわけではない。

 

 ダボス会議キッシンジャー氏が「ウクライナは、領土をあきらめても早期停戦すべし」と発言して炎上した。相当の高齢でもあり「ボケたか」と批判されているが、ひょっとすると世界の食糧事情を考慮してのことかもしれない。ロシアもウクライナも食糧の大口輸出国、現に輸出が滞っており世界経済には危機が迫っている。戦闘による死者とはケタがいくつも違う規模の餓死者がでるかもしれないと危惧しての発言なら、理解できなくもない。

 

    

 

 ひるがえって日本、4年ほど前に悪評高かった「減反政策」が廃止され、米余りの傾向もあるという。世界的な小麦高騰でパスタが値上がりするなら、米粉でもいいかなという次第。21世紀は水を奪い合う戦争の時代と言われているが、幸い日本は水資源が豊富。水を一番喰う穀物である、米が育つに良い自然環境にある。

 

 ただ食糧全体の自給率は、エネルギーよりも低いまま。今回成立した「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関わる法律:経済安保法」に、食糧・エネルギーの自給率向上の項目が入っていなかったのは残念だ。

 

 すでにこれまでも盛夏・厳冬の際には、電力逼迫が伝えられている。今年も「電力非常事態宣言」が一度あった。この夏も危機が来るという。

 

「今夏はひと部屋に集まりエアコン・テレビを」 萩生田経産相が節電訴え (fnn.jp)

 

 「COVID-19」禍も、各国が法整備や強権発動して乗り切ろうとしたのに対し、日本では「お願い」で済ませてしまった。各国からは驚嘆の声が挙がっている。今度の危機もこれで済ませようというわけ。僕など「早く原発稼働させてくれ」と言いたい。

 

 気が付けば参議院議員選挙の公示が、3週間後に迫っていた。この選挙が終われば、最長3年間は国政選挙はない。「原発」という言葉は選挙当日までは封印、それまでは「お願い」でしのごうというわけですか。分かりましたが、稼働準備はしておいてくださいね。計画停電なんて御免ですよ。