先週土曜日の朝、熱海港に懐かしい船が戻ってきた。三井商船が運行する外航クルーズ船＜にっぽん丸＞。超大型クルーズ船が多数竣工している現在では、総トン数22,000トンというのは中型船に分類されるかもしれない。この名前の船としては三代目にあたり、1990年に竣工、2010年・2020年の大改装を経て、現在定員500名あまりの客船になっている。
今回のクルーズは名古屋と熱海を往復するもので、船中２泊３日の行程だという。金曜日夕方名古屋港を出て、土曜日の朝熱海港に着く。多分熱海・伊東・箱根などのオプショナルツアーがあって、午後熱海港を出港。PM８時過ぎからの熱海の花火を洋上で見ながらのディナーが、旅のハイライトらしい。
熱海で１日過ごし、夕方出航して花火見物というのは、定番のクルーズ。「COVID-19」禍の前は、よく見られた。しかし一昨年、日本で最初に「COVID-19」騒ぎになった舞台が豪華客船＜ダイアモンド・プリンセス＞だったこともあって、以後クルーズ船は運行停止が相次いだ。まだ日本も新規感染者は毎日５万人ほど出るのだが、「With COVID-19」の感覚もあってクルーズが復活したようだ。
この日はホームセンターの特売日なので、家内のお供で買い物に出た。市役所周辺には、あまり観光客の姿はない。春休みも終わり、ゴールデンウィークを控えてるからだろう。花火のある土曜日にしては、人出が少ないようだ。
買い物を終えて、この日のランチは市役所に近い「熱海田中屋」。厳密に１人おきの座席制限をしているこの店、昼時を過ぎていても割合混んでいる。加えて初めての客だろう、２人連れが食券自販機で苦闘している。確かに慣れないと分かりにくいメニューボタンである。辛抱強く待って定番の「塩炒飯」の食券を買った。出来上がりまで10分近くかかったが、たっぷりの紅ショウガをかけていただいた。普通の店なら「大盛り」級のボリュームで、お腹いっぱいになった。
PM４時、ベランダに出ると＜にっぽん丸＞が出港していくのが見えた。初島と熱海港の中間あたりをゆっくり航行してゆく。船内ではディナーの用意が始まっているのだろう。日が暮れれば、お待ちかねの花火が桟橋からあがる。いつも桟橋のこちら側から見ている花火、一度反対側から見たいなとこの時ばかりは思いましたよ。
