Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

「お金配れ」の合唱はあるけれど

 緊急事態宣言が11都府県に発令された上に、三重県熊本県広島市などが独自の宣言を出していて、人口カバー率でいうと宣言が出ていないところの方が小さくなってしまった。医師会は全国規模で宣言すべきだと言っているし、緊急事態なのだから二度目の特別定額給付金を配れとの意見が大きくなってきている。

 

 「#二度目の一律現金給付を求めます」がトレンド入りし、メディアも政府与党に対して「いつ給付するのですか」と迫っている。中でもNPO法人「ほっとプラス」の藤田理事は、毎日のように給付を促すメッセージを送り続けている。

 

お金配らないおじさん VS お金配れおじさん 2回目の特別定額給付金をめぐる仁義なき戦い(藤田孝典) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

 彼は以前「下流老人」という著書で、格差問題・貧困問題をとりあげて有名になった人物である。別ブログでだが「下流老人」についても勉強させてもらって紹介している。彼の主張は、いまや「お金配らないおじさん」と「お金配れおじさん」の対決構図なので市民はどちらかを応援しろ、つまり「Show the Flag」ということだ。ならば僕は、麻生大臣などの「配らないおじさん」の味方だと申しあげておきたい。

 

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 「配れおじさん」としてZoZoタウンの前澤社長の名が挙がっているが、彼が自分で稼いだ金を配るのはいいことだと思う。しかし麻生大臣が配るとしたらそれは麻生家の金ではなく国民の税金であるから、同列には議論できないことだ。

 

 藤田理事は貧困層の困窮の事ばかり主張するが、年収1,000万円ほどある家庭だって苦しんでいる。渡部昇一教授が言うように「累進課税は嫉妬のなせる業」で、高率の税負担を強いられている上に、貰えるものは削減される一方だ。

 

「江戸時代の年貢とさして変わらない」年収1000万円の男性、高い税率に怒り | キャリコネニュース (careerconnection.jp)

 

 財政規律の問題だけではなく、これらの課題をバランスして経済運営をするのが政府与党の仕事である。今回さらに一律給付をして13兆円使ったら、いずれこの人たちに増税して回収せざるを得ないかもしれない。前回の給付でも麻生大臣が言うように「銀行預金が増えた」のは事実。外食も出来ず服など買いたいものもないから、株価や不動産が値上がりしてバブルの様相を呈している。

 

 「お金配れ」の合唱に負けて政府が再度の給付をするなら、僕は株を買いましょう。バブル崩壊はあり得ず、株価上昇が見えてますからね。