Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

米国のオウンゴールが続くなら

 大統領選挙の日(Judgement Day?)が迫るにつけ、米国の混乱は目を覆いたくなるほどひどくなってきた。BLM運動を始めとして各地でデモが頻発、中には暴徒化して放火・略奪に走るヤカラもいる。これに対して「自警団」が登場、白人少年が暴徒かどうかわからないが黒人を路上で射殺したのを、トランプ先生は「正当防衛だ」と言ってのけた。何しろ「COVID-19」騒ぎで食料品店に行列ができるならともかく、銃砲店に行列ができるような国だ。市中に殺傷力の高い銃器等はあふれている。

 

 そんな環境だから、警察官もピリピリしている。ちょっとでも怪しければすぐ発砲する。西部劇で「いいインディアンとは死んだインディアン」というセリフがあったが、それをほうふつとさせる。至近距離で背中を7発撃たれた黒人男性は、命はとりとめたようだが下半身不随は残るという。また20発撃たれた(当然即死)ケースも聞こえて来て、報道されない事件がどのくらいあるのかもわからない。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020090201245&g=int

 

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 トランプ陣営のCMを見たが、郊外で一人暮らしの白人の老婦人が自宅に侵入しようとする悪漢を見つけて警察に電話するが、留守電が応えるだけ。テロップで「バイデンは警察予算を削減しようとしている」と流れる。

 

 先日中国の経済の専門家からいろいろ教えてもらったと紹介したが、中国の「追いつけ追い越せ」意識は高くても、本当に米国を凌駕する覇権国になれる可能性は高くないと言っていた。しかしそれには例外があって、米国がこれ以上オウンゴールを続けるなら「専制中国の覇権、共産党の世界制覇」が起きてしまいかねないともいう。このところの中国の強硬な姿勢も、「Brexit」や「トランプ政権の誕生」を見て民主主義も大したことないなと(共産党も民衆も)思ったからだというのが専門家の意見。

 

 仮に民主党が大統領選挙に勝ったとしても、「選挙に不正があった」とベラルーシのように共和党が騒ぎ出す可能性は低くない。トランプ先生には一刻も早く退場してほしいのだが、居座られて混乱と空白があまりに長く続くようだと、「仕方ないからあと4年やってもいいよ」という人も出てくるかもしれない。

 

 南シナ海台湾海峡で火を噴きそうな今、もうオウンゴールはやめてねと、切に願います。