Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

脱二世総理は久しぶり

 一気に政局になった。安倍総理の退任記者会見が遠い昔のように思えるくらい、いろいろな情報が飛び交った。しかし、どうやら結果は見えてきたようだ。安倍総理の意中の後継者だった岸田さんは政調会長として影が薄く、ずっと対立候補だった石破さんは党内基盤が弱すぎる。総裁選挙のやり方(党員選挙か議員+地方代表か)すら公表されないうちに、菅総裁誕生に向けていろいろなものが動き始めてしまった。気の早い記事では、もう閣僚人事まで予測している。

 

https://diamond.jp/articles/-/247113

 

 直接お会いしたことはないのだが、余計なことは言わない無口な人。それに「下戸」だというから、取り入ろうとするヤカラには扱いにくい人だろう。自民党の重鎮古賀誠氏が、比較的早いうちに実力を認め「菅は政治が分かっている」と言ったと聞き、どんな政治家になるのだろうと僕も興味を持っていたことは確かだ。

 

 いつぞや総務大臣時代に、デジタル関連の政策の場に参加されていたのをお見掛けしていたことがある。またあの口の悪い橋下徹氏が、「彼は権力そのもの。霞ヶ関を動かせる特殊能力の持ち主」と言ったのも、まんざら嫌味だけではあるまい。

 

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 「COVID-19」の収束という大課題もあるし、それまでどうやって経済を持たせるか、顕著になった社会課題解決のためにどんな布石を打つか、政治手腕が問われるところだ。もちろん、不得意と言われる外交・安全保障領域にも課題は山積している。上記の記事でも二階幹事長や茂木外相の協力は不可欠だとある。

 

 そんな重い課題を背負った船出だが、菅総理誕生となればなんと海部総理以来の「脱二世議員が総理になった」ことなのだそうだ。いかに政界・国会が世襲制のところになっているかと言う象徴だろう。内閣のかなめ官房長官を8年近く続けるなど、総理の連続記録よりこちらの方がずっと珍しいと思う。それだけの実力を持った新総裁・総理の誕生、僕は期待している。

 

 ほぼ同時期に「帰ってきた民主党」も結党します。さて、メディアはどちらに取材攻勢をかけるのでしょうかね?