Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

男の価値、女の価値

 今となってはこんなことは言えないのだが、昔ある料理本にこんなキャッチコピーが載っていた。

 
 「男の価値は本棚で決まる。女の価値はスパイス棚で決まる」
 
 確かカレーの本だったと思う。一人暮らしだったころ、カレーは僕の好物でもあるし買って読んでいた。「CoCo壱番屋」もいいのだが自分でも作ってみようと思い、別のコピー「いざという時でも、ルーを使わないカレー」に惹かれたのが買った理由。結局本に載っているカレーを自ら作ることは無かったのだが、いろいろ勉強にはなった。
 
 カレーはスパイスの集大成のような料理だと書いてあって、それからスパイスというものについて興味を持てた。何しろ男の一人暮らし大したことはできない。近所のスーパーマーケットでナツメグ・シナモンなどという小瓶を買ってきて並べるくらいのものだ。でも炒め物やスープに一振り、などということはやっていた。

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 写真はウィーン、ナッシュマルクト(うまいもの市場)のスパイスショップ。この手の店は市場中にたくさんある。僕にはラベルは読めないが、量には圧倒された。こういうところで仕入れたら、立派なスパイス棚になるだろう。ハプスブルグ家の末裔であるウィーンの奥様族は、今でもスパイス棚で自らの価値を確認しているのかもしれない。
 
 もちろん、ただスパイスをたくさん持っていればいいというものではない。気候や食事をする人の嗜好・体調などを考え、手に入る食材の質や量から考えてメニューを組み立てる。その時の決め手がスパイスというわけ。だから非常に広範囲な知識が必要だ。その象徴が「スパイス棚」というわけ。
 
 翻って男の方、こちらは政治・経済・国際情勢・ビジネス感覚・技術などやはり広範な知識がないと社会で一流にはなれない。そういう意味の「本棚」である。え?僕の価値だって?戦争物やミステリーばかりの本棚ですから、たかが知れていますよ。これをご覧いただければわかります。