Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

「住み方改革」の始まり?

 都市圏、特に東京圏を中心にテレワークがそれなりに進んできて、いろいろな現象が起きている。困ったこととしては、DVが顕著になってきたり「コロナ離婚」に追い込まれたりする家庭があることだ。僕のマンションには引退したご夫婦が多い。そんなご夫妻に話を聞くと、

 

 「建設会社に勤めていた主人は現場暮らしが多く、あまり家で顔を合わせる機会は多くなかった。今二人で暮らしてみて、こういう人だったんだ~と驚くこともある」

 

 とおっしゃる。それがまだ若く男女とも十分成熟していない時に起きたようなものだ。それがいい方に傾くかどうかは、状況によって異なる。テレワークのご主人からは、

 

・子供が邪魔をして仕事がうまくいかずイライラする。

・ストレスでつい深酒になる。

 

 などのご意見もあるし、奥様からは、

 

・(ご主人に)三食きちんと作るのはつらい。

・自分の時間、居場所がなくなってしまう。

 

 とのご不満もある。この課題のいくつかは、自宅の狭さに起因しているような気もする。都市圏の住居を選ぶ一番大きな要素は(ご主人の)職場との関係。定刻に出勤できることは最低条件で、できれば職場の付き合いで遅くなっても帰れるところがいい。そこれ通勤時間・交通利便性を考えて選ぶと、十分な広さは取れないことが多い。

 

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 しかしテレワークが主体になり1~2度/週出勤するようになれば、もっと遠いところで広い住居をという考え方も出てくる。ある記事では、今後小田原の人気が高まるだろうと言っていた。

 

 東京駅からは東海道線でも90分ほど、新幹線なら30分強だ。加えて小田急線という別路線も、新宿まで通っている。海も山も近いし美味しいものも多い。少し足を延ばせば真鶴や湯河原にも行けるし、買い物で必要があれば藤沢・平塚なら大方のものが手に入る。

 

 

 僕のいる会社には、昔国府津に事業所があった。小田原から東海道線で2駅のところ。このあたりは山も迫っておらず、広々とした青い空が印象的だった。その事業所の人に聞くと、

 

 「とにかく自然が豊かだから、子供ものびのびしているし物価も安くて住みやすいよ」

 

 とのことだった。思わぬことで「テレワーク」を多くの会社員が経験した結果、首都圏近郊から人口流動が起きるかもしれない。多摩川の氾濫で意外な欠点が明らかになったタワーマンションなど売って、湘南エリアに引っ越す人が出てくるかもしれませんね。