大阪に勤務している友人が東京出張の日を教えてくれたので、帰り際に一杯やろうかという話になった。先日大阪駅前のグランフロント大阪に出掛けたのだが、その日は彼の都合がつかなくて会えなかった。そのリカバリーの機会が、意外に早くやってきたわけだ。
僕の用事は田町で終わり、彼は大崎。どちらも新幹線で帰るのだから、自然と待ち合わせは品川ということになる。あまり遅い列車には乗せたくないので、早めに待ち合わせして16時すぎくらいから呑めるところを探しておいてもらった。彼は今でこそ自宅に近い大阪の営業所勤務だが、かつては品川のオフィスにいたので店探しは任せてしまった。
お互いアラシックスになった今では、最初に出会ったのはいつか定かでない。トラディッショナルな企業で新事業開拓のようなヤクザ仕事をしていると、理解したり助けてくれる人、特に営業部門の人はまれだ。そんなわけで付き合い始めて、20年は経つだろう。僕に用事が出来て大阪に行くときは、かならず彼に連絡している。昔「コテコテの串揚げ」の店に連れて行ってもらったこともある。
彼が選んでくれたのは、品川駅新幹線口を出てすぐの「品川スクェア」にある「バーミヤン」。まだ日が残っていて、駅を見下ろせる明るいコーナーに案内された。ファミレスだが、十分なおつまみメニューと飲み物の種類がある。
彼はビール、僕はウーロンハイで始め、おつまみ４皿と餃子を２人前注文。再開を祝して乾杯し、まずは大阪方面のビジネス事情や僕が力になれることを聞く。僕の方の状況も話してひとわたり情報交換が終わったころ、ジョッキは３杯目になっていた。それから後は昔話やお互いの生活環境を話した。彼の一家も昨年秋にイタリア旅行に行っていて、フライトがカタール航空だったという。
残ったおつまみやお酒の量と、新幹線の時刻を考えて追加のジョッキを貰うかどうか考える。彼はスマホをいじりながら「１時間ほど後ののぞみがとれましたから、もう１杯いきましょう」という。その列車の数分前に、僕に都合がいい三島行きのこだまがやってくる。それはいい、と最後のハイボール・ジョッキを注文した。
いや、久しぶりで本音の話ができましたね。まだしばらくは、こういう付き合いが出来たらいいと思います。気を付けて帰ってね。
