ちょっとした用事があって、久しぶりに母校の名古屋大学に出掛けた。５年ほど前まで年間１回の講義を担当していたのだが、その後はご無沙汰していたところ。現職の総長松尾教授はかなりアグレッシブな経営をしていて、岐阜大学との経営統合、全体のホールディングズ「東海国立大学機構」を設立するという日本で初めての試みを推進中だ。
またオリンピックの女子マラソンの代表内定者が出たり、プロ野球にドラフト指名される選手が出るなど、スポーツ面での話題も多い。久しぶりにキャンパスを歩いたが、行き交う若い人たちの顔も明るく見える。午後早くに目的の打ち合わせを終わりあとは帰るだけだが、いい機会なので古い友人に会っていこうと思う。
指定された待ち合わせ場所は、金山駅。僕が学生のころには無かった地下鉄名城線が環状線になっていて、名古屋大学前駅から20分弱で金山駅に行くことができる。金山は名古屋市中心部の南の玄関口、名古屋鉄道・JR・市営地下鉄が集まった総合駅である。45年前から通学で通ったところだが、再開発でまるきり様相が変わっていた。
二人とも昼食がまだだったので、駅周辺の「かに道楽」で一杯やろうということになった。学生時代は滅多に出入りできなかった名店だが、お誕生日会や法要など特別な日には重宝するチェーン店だ。かにすきやしゃぶしゃぶが看板メニュー、しかし今日は鍋の陽気ではなく基本的なセットメニューにして、マグロの中トロを付けた。基本セットには、蟹酢・蟹豆腐・ゆで蟹・カニコロッケ・寿司にデザートが含まれている。
まずはビールで、再会を祝して乾杯。この友人は同い年で、学生時代からよく一緒に呑んだ。彼もカメラや鉄道が好き、話題は尽きない。直にビールは空いてしまったので、日本酒を１本頼んだ。銘柄は「恵那山」。JR中央線沿線の岐阜県の街で造られたもので、東京などにはあまり出していないので地元の隠れた銘酒である。先日の広島出張で呑んだ「賀茂鶴」に、味ではひけはとらないと思う。
彼は非常に面倒見のいい性格で、すでにリタイアして時間も十分あることから古い仲間たちの動静をよく知っていた。あいつそんなところに別荘建てたの、へえ孫にメロメロ、彼の体調が良くない？心配だね･･･。懐かしいカニ料理、ゆっくり２時間かけて遅い昼宴会をし、いい気分で新幹線にのりました。話も含めて美味しかったです。
