新宿滞在２日目、今日のターゲットは江東区の夢の島である。せっかく新天皇即位で日本中が盛り上がっているというのに、その都内中心部を素通りして江東区へ行こうというのだから物好きと言われてもやむを得ない。ただ今回の滞在目的は、日ごろあまり行けない植物園の類をめぐること。これは僕ら夫婦が、ドイツでもオーストリアでもフランスでもしていることだ。
江東区夢の島はごみ処理のための埋め立て地で、いまでも焼却場があってその余熱で温水プールを運営したり、アリーナや各種スポーツ施設がある。その中に、これも余熱利用だろうか熱帯植物園があるというので、それを見に行くことにした。最寄り駅はJR京葉線の新木場駅。りんかい線や東京メトロ有楽町線も乗り入れているが、丸の内線を東京駅で乗り換えて、京葉線でやってきた。
鉄道線路の北側に高速道路が走っていて、その北側の広大なエリアが「夢の島公園」。公園の北東の端にあるのが植物園である。公園全体が改良工事中、植物園そばのアーチェリー場はオリンピック／パラリンピック会場として再整備がなされている途中だった。植物園は３つの大きなドームを中心に、ハーブ園や各種のお花／野菜畑から成っている。
館内にはシアターもあって、熱帯雨林の実映像を流しているらしい。シアターの時間がうまく合わなかったのでさっそくドームへ。メガネやカメラのレンズが曇る、ムッとした空気がお出迎え。大樹に巻き付けたランの株がいくつもある。自宅の胡蝶蘭の小さな株でも試しているのだが、ランというものは寄生植物なのでちゃんと植えなくても十分な湿度と温度ああれば育つ。
そのもっとすごいのが、エアープラントという根無し草。一方地面に目を落とすと、シダやコケの類が水滴の中で息づいている。出口近くには、穀物の説明コーナーもあった。普段気にすることに少ないコメや小麦のことを知ることもできて、教育用にはいいプログラムだと思う。
小雨の中、都心横断をしてやってきただけの価値はあったよう。さて、夢の島公園にはもうひとつ見たいものがあるので、そちらに廻ります。
