Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

朝そばのお値段

 普通は自宅で朝ご飯を食べるのだが、この日は朝早くから用事があって朝食を摂らないまま御茶ノ水にやってきた。それでも所定の時間には少し早すぎたので、久しぶりにこのあたりで朝食を食べることにした。JR御茶ノ水駅は大掛かりな改装中、明大通り側の改札口は階段やエスカレータの移設・設置中である。

 

 改札口を出ると、吉野家の看板が見られる。短い期間だったがこのあたりに勤務していたこともあって、この吉野家は何度か入った記憶がある。でも今朝は牛丼という風情ではなく、もっと軽いものがいいので楽器店の多い明大通りを南へ下って行った。見つけたのは「富士そば」、最近はほとんど利用することのなくなったチェーン店だが今朝は適当かもしれない。

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 自動券売機で「朝そば」の食券を買った。5~6年前一度食べたことのあるメニューだ。朝食限定で、320円であげ1枚と温泉卵が付いてくるお得メニューだ。普通はかけそば300円、きつねそば(あげ2枚)が390円なのだからサービス品と言える。

 

 かけそば単品だとワカメと刻み葱だけなので少し寂しいのだが、この2品が付けば立派な朝食になる。「富士そば」チェーンはどこでもそうだが、この店も10人くらいしか入れない狭いもの。客は僕のほかには2人しかいない。カウンターの中ではお兄さんが1人で奮闘中。スペースから見て2人は入れない厨房だから、人手不足でワンマンオペレーションになったのではなさそうだ。

 

 そばチェーンとしては「小諸そば」が一番好きなのだが、「富士そば」のつゆが嫌いというわけではない。少し麺が柔らかすぎるような気がするだけだ。今回もその感覚は変わらない。温泉卵とあげはおいしかったし、つゆに絡めて味の変化を楽しむこともできた。そこでふと考えたのだが、5~6年前は「朝そば」は300円だったはず。その後消費税UPの時に、310円に値上がりしたことは店の前の看板で知っていた。

 

 この秋にもう一度消費税UPがやってくる。ところが今度はその前に値上がりしている。これは明らかに原材料や人件費(とくに後者)の上昇を反映したものだろう。「富士そば」だけではないが、300円ほどのメニューの価格動向は生活物価をよく表していると思う。どうもじわり、値上げの季節になったようだと確認した1杯になった。