Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

キャッシュレス化の後押しか?(後編)

 例えば銀行業界も業績は冴えない。すでに合併を済ませて合理化したメガバンクはともかく、地方銀行は苦しい。低金利が続き適当な借り手も見つからず、特に地方銀行は困っているはず。せいぜい国債を買うぐらいが運用では、とても健全な状態とは言えない。顧客開拓といえば綺麗に聞こえるが、強引に借り手を探し(作り?)出そうとすると、「スルガ銀行」のような事件すら起きている。

 

 体力も政治力もあるメガバンクなら、儲からない(いや損する)自治体の指定金融機関から抜ける宣言を始めるなどの改善策もとれようが、地方銀行はそう簡単に地元自治体と縁切れするわけにもいかない。そんな状況で、銀行がATMや窓口機など現金関連機器の改修費用を出すというのは難しい。であれば銀行はこれらの機器を削減して、例えばE-Netなどの専用事業者への依存を高めるのではないかと思う。また利用客から手数料をもっと取る方策を考えるだろう。

 コンビニも現在24時間営業の是非を議論しているように、人件費高騰等で利幅が小さくなっている。簡単にATM改修費用はだせまい。こちらも機器撤去でサービス低下を利用者に我慢してもらうか、利用料を応分に負担してもらうか判断することになるだろう。E-Net等の専用事業者だって、理屈は同じだ。

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 結果として街中のATMは減り、利用者としては使いにくい1万円札よりはクレジットカード・デビットカードを使うようになるというわけ。銀行カードはたいていの人が持っているので、ATMに銀行カードを入れて1万円札を出しそれで買い物するよりは、デビットカードで直接買ったほうが手間が省ける。この際、デビットカードのキャッシュアウトを一部の店舗で解禁する案もある。

 一歩づつ社会全体で現金を使いにくくし、1万円札が徐々に縁遠くなるようにする方針なら、この時期の紙幣改修も意味があるようだけどね。